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『コーンフレーク』『凪の憂鬱』と、普段着の大阪を舞台に映画を撮り続けている磯部鉄平の新作映画『夜のまにまに』が完成した。主演は、数々のドラマに出演し現在『仮面ライダーガッチャード』に加治木涼役で出演中の加部亜門(かべあもん)と『猫は逃げた』の山本奈衣瑠(やまもとないる)だ。書き下ろし主題歌「朝までのブルース」を歌うのは奇妙礼太郎。映画の世界観が歌に溶け込んでいる。
そんな最新作が、12月16日(土)から2週間、ロケ地のひとつとなった第七藝術劇場(十三)で大阪先行上映を実施。約1か月大阪に滞在して撮影に参加した加部さんと磯部監督が当時の思い出をプレイバック。果たしてどんな日々だったのだろう。


磯部鉄平監督(左)、 加部亜門(右)

新平役に加部さんを選んだ理由は?
物語は、映画館で始まるボーイミーツガールストーリー。
映画館で出会って意気投合、夜の街で一緒に過ごした新平(加部亜門)と佳純(山本奈衣瑠)。その後、新平のアルバイト先に佳純が現れ働くことに。驚く新平をよそに「彼氏の浮気調査を手伝ってほしい」と頼む佳純。とまどいながらも佳純と2人で探偵のまねごとをすることになった。強引で真っすぐな佳純に翻弄される新平だったが、少しずつ魅かれ始めていった。

――子役から俳優人生をスタートし、数々のドラマや映画に出演してきた加部さんですが、今作は主演です。どんな気持ちでのぞみましたか?
加部「撮影中は自分のことだけ考えているわけにもいかないので、どうやったらいい雰囲気ですすめられるかなと考えていました。僕がこれまで参加してきた現場の座長さんたちはすごいなと思ったし、そういうことができるようにならなきゃいけないなとも思う。撮影が終わった後には、出演者と別れるのが名残惜しくて」と話す。
――加部さんの魅力とは?
監督「オーディションでの演技が、とにかくいい塩梅で。新平は、“あ~”“うっ”とか、言葉にならないセリフも多く、押しの強い女性に巻き込まれていく人物なので、それが絶妙に演じられる人だとわかったんです」
加部「僕は普段から、相手の演技から逆算して、どうセリフを言うか考えてるので。自分が佳純だったらこう言うな、じゃあそれを引き出すにはどうしたら?と。実際、新平という人は、いつも受け身で、自分から話しだすことってあまりないんです。だから、相手がどう出てくるか次第で演じようと思いました」。
監督「主人公は圧倒的に〝受け〟なんですよ。前作の『凪の憂鬱』でも主人公は〝受け〟なので、僕はそういう主人公が好きなのかもしれないですね」
加部「あ、僕、ナナゲイ(第七藝術劇場)で由紀恵(岬ミレホ)さんと新平が話すシーン、すごく好きですよ。珍しく新平が自分の気持ちをまじめにしゃべってるし、あのセリフを言葉にすることで、新平の輪郭がわかりやすくなるから、撮影当日まで、どうやろうかと悩んでたんです。でも、言葉を咀嚼していくと、自分でも腑に落ちた。いいですよね、あの場面」

オール大阪ロケ。主人公の出会いのシーンは監督の実体験
――今回も天満橋や中之島、十三などを巡って撮影が行われた。物語の始まりは今回先行上映が行われる第七藝術劇場。実はあの場面、監督の実体験がもとになっている。3人しかいないガラガラの映画館で、新平と佳純、そして夫に先立たれた由紀恵が出会う場面だ。


2人が出会うのは、第七藝術劇場

監督「あれは僕が20歳のころに、ナナゲイ(第七藝術劇場)で本当に起きたこと。映画を観に行ったらほぼ貸し切り状態で、どうせなら一緒に観ましょうと。そのあとみんなで飲みに行きました」
加部「そういう経験って、一生に一度あるかないかですよね」
監督「映画館にはいっぱい行ってますけど、あんなことがあったのは1回だけ。だから、強烈に覚えてるんじゃないかな」
加部「あの撮影では、たこ焼きを食べるシーンがあって、もうおなかいっぱいでした (笑)」

――1972年にオープンしたチャイカフェの老舗「カンテグランデ 中津本店」もロケ地として選出。こちらも監督がよく足を運んだ店なのだそう。
監督「カンテグランデは僕の好きな場所。若いころにずっと通ってたんです。新平のバイト先として選びましたが、ほんといいですよね」
加部「カンテは雰囲気がよくて。でも劇中、新平は一番長く働いているにもかかわらず、まかないカレーを一度も食べていない(笑)。佳純ちゃんは食べていたのに」

台本はどんどん進化。「新しい漫画の新刊が出る気分で読んでます」
――「そういえば」と加部さんが思い出したのは、急な台本の変更。何があった?
監督「台本を仕上げて、本読みをするために東京へ。でも何か足りないなと新幹線の中で考えていたら、急にあることを思いついたんです。それで台本を大きく変えました」
あることとは、黒住尚生さん演じる親友の役どころ。劇中でも新平の人生に深くかかわっていく。その存在がわかるシーンでは入り乱れる感情を表現する演技が必要で「あれは、何度も撮らないと完成しない場面だったので、自分でも混乱してきて大変でした」と振り返る。
加部「台本は、撮影に入っても変わるんです。今からロケハン行ってくるわ、みたいな時もあって(笑)」
監督「そうですね。例えば、役者さんがこんな風に演じてくれたから、じゃあ、こっちをこうしよう、という。なるほど、そうやってくれたんなら、いいね、じゃあこっちをこう変えてみようか、と。演じてもらうと、役者さんがどんどん新平や佳純になっていくので、自分一人で考えた台本より、それならこちらのほうがいいよね、と変わっていきます」
加部「そこまで毎日台本を考えなおす監督はあまりいないと思う。でも、僕、漫画の新刊が出た!みたいに、毎回楽しみに読んでたんですよ。新鮮だし、よりよい作品にしよう、とみんな思うから、すごくいいやり方だと思います」

新平をとりまく女性たち。磯部作品のキーパーソン、辻凪子の存在
――新平を取り巻く女性たちは、佳純や咲などのほか、お姉さんなど、押しの強いキャラが多い。今作には、磯部監督作品に欠かせない女優・辻凪子さんも登場した。

加部「佳純役の山本奈衣瑠さんとは、芝居がしやすかったです。劇中では、走ったり、自転車に乗ったり、団地を走り回ったり、中之島公園で過ごしたり。佳純の行動に巻き込まれていくので、中には体力勝負な場面もありましたよ。最初に佳純と出会って別れる二股の路地も記憶に残ってますね。多分、僕が思うように、新平もなにげない場面を覚えているんだろうな。永瀬未留さん演じる咲とは、距離感が近い。新平は咲に対して〝受け〟じゃないんですよね。幼なじみだから一緒に居た時間の分も、言いたいことは割と言えている。それでも押され気味なんですけど」


出会って追いかけて、心を寄せ合いつつも...いろんな感情を演じた2人

――辻凪子さんとの共演は?
加部「なぜか、本当におねえちゃんに見えるんですよね。太極拳のシーンでは、凪ちゃん
に足を蹴られる場面もあったり」
監督「僕の作品によく出てもらいますが、毎回必ず〝辻凪子劇場〟みたいなシーンがあるんです。コミカルな演技も脇でまじめなことも諭せる存在。新平の姉にはめっちゃいいんじゃないかと思ったんですよね。普通の大阪の暮らしのなかで進む物語、そこで主演2人に辻さんを絡ませてみたくなって出てもらいました」


太極拳をしながら、弟にあれこれ注文を付ける姉(辻凪子)

日々の暮らしの延長にある場所で撮影
――「ロケ地は、僕が自転車で行ける場所なので、大阪といっても、コテコテの大阪じゃない場所が多いんです」と言う監督。それを受けた加部さんは…
加部「そう、すごくリアル、日常の中のリアルがあるからやりやすいんですよね。日々の暮らしの延長に入り込んでいく感じでした。あ、でも撮影中、原付で10数キロを走ったのは辛かった。ちょうどクリスマスシーズンで風も冷たくて。そういえば、撮影後、僕が別の仕事で大阪に行ったとき、中之島公園に監督を呼び出して、楽しい時間を過ごしたこともありました」
監督「夜中に仕事をしていたら、加部さんから電話があって。よし、5分で行くわ!と(笑)」
加部「2時間くらいしゃべりましたよ」
と、加部さんと監督の物語は、まだまだ続いているようだ。


佳純にネイルをしてもらう新平。ロケ地は中之島公園

普通の日常にも物語がある。だから人生は面白い
――今回は、大阪先行上映になります。観に来られるみなさんへひとこと。
加部「普段、何もない日常だと思いながら生きている、その場所にだって、何かしら物語がある。人は影響を与えあっているんだなと気付く。みなさんにとっても、人生って面白いなと思える映画になればいいなと思います」
監督「ロケ地となった第七藝術劇場で完成した映画を観ることは、とても贅沢なことだと思います。スクリーンに映る同じ場所にいながら映画を観る体験って、なかなかおもしろいんじゃないでしょうか。新平や佳純たちが座った席もぜひ探してください」

映画『夜のまにまに』は、12月16日(土)~29日(金)、第七藝術劇場(大阪)にて先行上映。

取材・文:田村のりこ

■『夜のまにまに』公式サイト
http://bellyrollfilm.com/mani/


30-DELUX NAGOYAが文楽や歌舞伎で知られた名作「義経千本桜」を大胆にアレンジして上演する。主人公の源九郎判官義経にはBOYS AND MENの吉原雅斗、その愛妾・静御前にはSKE48の北川愛乃。さらにBMKの佐藤匠、ナゴヤ座の名古屋山三郎、SKE48の岡本彩夏、ミュージシャンのSEAMOほか多数客演。脚本・演出は演劇組織KIMYOの宮谷達也が務め、いわば東海地方の総力をあげて時代絵巻を繰り広げる。ここでは開幕直前に行われたゲネプロとキャストによる質疑応答の様子をレポートします!


源氏と平家の戦乱を題材とする「義経千本桜」は、義経によって討伐されたはずの平知盛、維盛、教経が生きていたことから巻き起こる人間ドラマだ。兄・頼朝から裏切られた義経は、鎌倉方からも平家の残党からも追われる身となってしまう。大筋は歌舞伎と同じだが、セリフがほとんど現代語なのでストーリーが非常にわかりやすい。

また、登場人物たちは俳優の個性ともあいまって既存のイメージにとどまらないキャラクターを見せている。特に静御前は義経への愛情をストレート過ぎるほど伝える女性になっていて、コミカルでありつつカワイイ。栗原樹が演じる武蔵坊弁慶も直情的なところは原作同様だが、義経との関係には友情に似た身近さを感じて面白い。何より、武家に生まれた宿命に苦悶し、孤独の色を深めていく義経が新鮮に映った。

合戦物なので殺陣やアクションの見せ場も多く、それらの動きを計算した衣装も効果的に舞台を彩る。吉野山の頭・河連法眼を演じるSEAMOがラップを聴かせてくれるのもうれしい。放浪の三味線弾きを演じる山口晃司もそうだが、ミュージシャンの生演奏が入るとまた違った緩急がついて芝居が躍動。適材適所のキャスティングとスタッフワークで、約2時間半の大作はあっという間に幕を閉じた。

ゲネプロ終了後の質疑応答には、義経を熱演した吉原をはじめ北川、栗原、佐藤、山三郎、岡本彩夏、村瀬文宣、髙澤了輔、山口、SEAMO、そして原作には登場しない頼朝役であり本作のプロデューサーでもある清水が登壇。 田中精が司会を務めた。

吉原は「地元を盛り上げることを目指すグループBOYS AND MENで活動してきましたが、SEAMOさんと共演できる日がくるなんて思いもしなかった」と喜ぶ一方、ゲネプロの手応えを問われると「よりブラッシュアップできる」と答え、さらなる向上心をのそかせた。北川や栗原も「もっと熱くならなければ」と口々に本番への意欲を燃やす。演劇初出演だというSEAMOは「ステージ経験はあるのでなんとかなると思っていたら、免許取りたてでF1のレースに出てしまったような感覚(苦笑)。あらためて身が引き締まる想いです」と語った。プロデューサーの清水は半年ほどかけてキャスティング交渉を行い、「名古屋で今いちばん勢いのある演劇人」と称える宮谷とも議論を重ね、脚本を詰めていった。そうして結実した30-DELUX版「義経千本桜」は、彼らの苦労と情熱の分だけエネルギーにあふれている。

◎Interview&Text/小島祐未子

12/8 FRIDAY~12/10 SUNDAY 【チケット発売中】
30-DELUX NAGOYA「義経千本桜 ~源平天外絵巻~」
■会場/名古屋市芸術創造センター
■開演/12月8日(金)18:30、9日(土)12:30/17:30、10日(日)13:30
■料金(税込)/プレミアム席(グッズ付・前方席) ¥9,800 一般席 ¥7,800 当日券 ¥8,000
■お問合せ/サンデーフォークプロモーション TEL 052-320-9100


ドラマやBS時代劇『雲霧仁左衛門』など数々の作品で助監督を務めてきた柳 裕章の初監督映画『事実無根』が2023年12月、大阪・十三にある映画館シアターセブンにてお披露目された。

舞台となるのは京都に実在する「そのうちcafe」。DVされたと妻に嘘をつかれ離婚に持ち込まれてしまったマスターの星 孝史役に『ラヂオの時間』『THE有頂天ホテル』『紙の月』の近藤芳正、やってもいないセクハラで大学教授の職を失い、ホームレスになってしまった大林明彦役を『ミンボーの女』『おこげ』などで数々の映画賞を受賞する村田雄浩。カフェの新人アルバイトで物語のキーパーソンである大林沙耶役には、ヒロインオーディションで抜擢された気鋭の若手女優・東 茉凜(あずままりん)。京都の下町で事実無根の罪を抱える男2人と、家族の問題が絡み合い、翻弄されながらも新しい一歩を選んでいく〝人生やり直しムービー〟だ。タイトルからくるヘビーなイメージとはまったく異なる、人と人の繋がりのおもしろさ、人間の滑稽さ。笑いと人情味が絶妙に溶け合った今作について、監督と出演者に話を聞いた。


人と寄り添うことを、柔らかな関西弁で表現したい(柳監督)
物語は、京都の下町にある「そのうちcafe」で始まる。近所の常連さんや子供たちの遊び場にもなっている憩いの場。そこにアルバイト募集の張り紙を見て「大林沙耶」と名乗る若い女性がやってきて働くことに。ある時、店のそばにある公園にホームレスの男が現れた。彼は働く沙耶の姿を日々見つめている。理由を聞くとこの男、沙耶の父だった。マスターは2人を仲直りさせようと芝居を打つが、思いもよらない新事実が発覚! 3人の関係性はいったいどう転ぶのか? 沙耶とは何者? 事実無根の罪を抱えて立ち止まっていた男たちの人生は…?

舞台挨拶で柳監督は「人と寄り添うことがどういうことなのかを考える機会が多かったんです。それを学んだのが、お父さんやお母さんが子供たちに話す関西弁でした。僕は茨城出身。関西の言葉はとても柔らかに聞こえたので、今回は関西弁で人が寄り添うことにチャレンジしたかった」と話す。神髄を体現できる役者として選んだのが2人の名バイプレイヤー。愛知県出身の近藤は「僕はしゃべり慣れてはいないけど、関西弁独特のニュアンスで成立する笑いや、人と人とのコミュニケーションが引き立つところが多いので、セリフは関西弁で、と監督に言われて、わかりました、やってみましょうと。それに、京都って〝京都生まれ京都育ち〟よりも、大学や仕事で来る人も多いので、生まれ育っていない京都の地で、楽しく過ごしている人がたくさんいる、そのエッセンスもセリフにいれたいなと思いました」と振り返る。


関西で活躍する映像のスペシャリストが集合!
『雲霧仁左衛門』の現場のロビーでタバコを吸っていたら「映画撮るんですけどやりませんか?」と声をかけられた村田。気軽な出演交渉に笑いながらも「こんなにいい映画を撮るとは思わなかった。現場にも『雲霧仁左衛門』のスタッフが入れ代わり立ち代わりやってきて、プレッシャーもあったのでは(笑)。参加したスタッフも精鋭ぞろい。録音の松陰信彦さんは、二度の日本アカデミー賞最優秀録音賞を受賞している人ですから。そういう熟練した人たちがこぞって柳のためなら、とやってくる。それを見ていると、なんかもう泣けちゃって」と話す。人と人が寄り添うことを表現したい監督の思いは、すでに、撮影時から始まっていたともいえそうだ。

「そのうちcafe」の名前が〝人生のまだ途中〟みたいで素敵(近藤)
それは、最後のセリフにつながっているよね(村田)
柳監督はこのカフェを偶然見つけたそうだ。「ブランコのある公園がカフェの横にあって、住所にも〝五条高倉下ル 六条院公園 ブランコ入ル〟と書いてある。そこに村田さんがいて、店内に近藤さん、東さんが居るという絵が公園側から撮影できるんです。マスターのお人柄も素晴らしくて、近藤さんが劇中で被っていた赤い帽子はマスターからお借りしたものです。実際に、子供達もたくさん遊びに来ていて、枯れ葉を集めて貼り絵を作ったり、うるさくして怒られた後には「ごめんなさい」と書いた反省文を持ってきてたり、かわいいんです。映画の中に出てくる子供たちのセリフは彼らが話している言葉を使っています」。
近藤が「あのカフェはちょっとくせになる、独特のよさがあるんだよね。子供達もよかった。それに、カフェの名前もいい。〝まだ途中〟みたいなイメージが、人生まだ途中、人間修行中みたいな感じで。ずっとそんな思いで生きていくんだろうな」というと、「それは2人が最後にかわす場面のセリフにもつながってくる。星と大林が別れるシーンでは“またいつでも来いよ”のあとで僕が “生きてたらな”と返すことになってたんだけど“そのうちな”に変えたんです。象徴的なネーミングだし、“そのうち”っていいたくなるよね」と村田。ここでは、はからずもカフェの名前が映画のセリフに寄り添うものになった。

脚本がおもしろくて!まるで古いフランス映画みたい
脚本を担当したのは『雲霧仁左衛門』シリーズも手掛けるベテランの松下隆一。昔のホームドラマの良さをみたいなものを表したいと思い書いたそうだ。最初に脚本を読んだ時の印象を聞くと「純粋に面白くて。淡々としたテンポのなかに、びっくりするような大転換があったりシュールだったり、おしゃれなフランス映画のような匂いもある。悲しい場面もあるんですが、そこにも笑いがちりばめられていて、本当に素敵。これをやらせていただけるのは幸せなことだと思いましたね。橋田壽賀子さんの脚本みたいに、一人一人のセリフがとても長く書いてあって(笑) もちろん関西弁で。セリフは缶詰状態で覚えました」と近藤。
それを受けて村田は「あ、だから愛知出身の設定にして、少し楽しようとしたんですか?(笑)」とツッコミながらも「関西弁は、気持ちが入っていないと意味がない。だから僕も敏感になりながら演じてました。脚本は本当に良かったし、淡々とやればやるほど笑いが際立って面白い。だから、茉凜ちゃんの役は、セリフに意識が行きすぎる人だと当てはまらないと思う。でも、東 茉凜という役者の佇まいや現場での気配りをみていると、まるで彼女への当て書きかと思うほどぴったりでしたね。立ってるだけで彼女のバックボーンが滲み出てくるような。そのまんまの人がそこに存在したのは、すごいことだと思うんですよ。そして、どんどん演技が良くなっていった。最後の琵琶湖のシーンは、感情そのままですよね。あの場面を見たら、僕、ぼろぼろと泣いてしまって。彼女に出会って、ここ近年で一番心揺さぶられた仕事になりました」と続けた。
それを聞いた東は「ありがとうございます。現場では近藤さん、村田さんそれぞれの愛情がお芝居を通して伝わってきて、お二人がいたからこの役が出来たと思います。現場でもたくさんのアドバイスをいただいて。近藤さんには、よくランチにつれていってもらいました」。近藤も「東さんの演技はよかったよね。特に琵琶湖のあのシーン!」。この場面で、東演じる沙耶は衝動的に大胆な行動に出る。出演者全員、このシーンはインパクトが大きかったようで、話題にのぼるとみな楽しそうだ。

監督に、東を選んだ理由を聞くと「受けの芝居がすごくよかったんです。相手がやったことを受け取ってくれて、相手に刺激さえ与えられる、化学反応が起こせる人を選ぼうと思っていたので、総勢50人のなかから彼女を選びました」。洗練された笑いと、人の心理を詰め込んだ群像劇。スタッフからは「この作品を舞台にしてもおもしろいんじゃないか」という声もあがっているそうだ。


ホームレスの役。実は撮影中に歯が4本かけて…ピザを食べるシーンでは、NG連発。おなか一杯に!?
舞台挨拶で、記憶に残る場面を聞かれた村田は「ホームレスの自分にマスターがパンをくれる場面があって。本当においしそうでパクッと食べたら治療中の仮歯が4本取れちゃったんですよ。監督に相談したら、大丈夫ですと(笑)」。
また、近藤は「撮影後、飲みに行こうと言ってたのに行けなくなったのは、村田さんと2人でピザを食べるシーンを撮ったから。おなかがいっぱいになるので一発本番にしたかったのに、お互いにNG連発で(笑)。もうお互いに許し合ってしまって」。
村田も「そうなんです。あんなに気軽にNGが出せるムードってなかなかない。そんな雰囲気を監督が作ってくれたんです」。

質問タイムでは、近藤が放った「脳みそストローでチューチュー吸うたろか」のセリフについて客席から「あれは吉本新喜劇の未知やすえさんの持ちネタなんです。知ってましたか?」と声があがり「そうなんですか!今初めて知りました」と返答。「大阪の人は大笑いになると思います。すごくお上手でびっくりしました」と褒められる場面も登場した。


事実無根というタイトル。最初は法廷ものに??
「事実無根」というタイトル。もしや社会派作品か?と想像してしまうが、実際は、ほっこり笑える群像劇。 監督は「最初、違うタイトルだったんですが『事実無根』に変わりました。近藤さんからは、社会派映画のように見えるからやめた方がいいと思うという意見を頂いたので、タイトルのデザインはかわいらしく工夫し て、重くならないようにしました。実は企画を立ち上げたときはゴリゴリの法廷ものを作ろうとしていたんです。でも、なぜ人は嘘をつくのか、人の数だけ真実があるのだということをベースに、もっと身近な発罪や事実無根を描いたらおもしろいんじゃないか思い、話を膨らませていきました」

日本の宝、名バイプレイヤーと一緒にできたことがうれしい
「撮影中は失敗も多かったのですが、近藤さん、村田さんが気にしないでいいよとお芝居のしやすい環境を作ってくださった」(東)
「村田さんとは、共演はあっても、2人でガッツリ芝居をするのは初めて。今回の大阪先行上映は、最初の1歩です。まだまだ発展途上なので、この作品をいいなと思ってくださるならば、お友達やご近所に伝えていただけたらと思います」(近藤)
「僕の大好きな、日本の宝といっていい名バイプレイヤーである近藤さんといっしょにやれて、本当にうれしかった。それに、東さんの演技。日々スポンジみたいに吸収し、成長していった。これから前へと進んでいく若手女優の、最初の作品をみてほしい」(村田)
「今回は約1週間の先行上映となりました。今後の公開はまだ決まっていませんが、作品自体、もっと良くなる余地があります。さらに整えて、今後は映画祭などに挑戦し、最終的に一般公開へと結び付けていけたらと思っています」(柳監督)

関西&京都メイド、関西弁のやさしさとおかしみあふれるこの作品が、どんな場所へと行きつくのか。これからの動きに大いに注目!

取材・文:田村のりこ

『事実無根』公式サイト
https://jiji2mukon.com/
2023年12月2日(金)~12月10日(日)まで大阪シアターセブンにて先行公開



2018年に丸亀高等学校演劇部が舞台化し全国高等学校演劇大会で最優秀賞を受賞した同作品を、気鋭の演出家・瀬戸山美咲がその戯曲を潤色・演出した舞台「フートボールの時間」。本作品は企画・制作を手がける岐阜県可児市・可児市文化創造センター alaでスタッフ、キャストが1ヶ月半滞在して創作された。今回はこの舞台作品をご紹介するとともに、各日2組4名様をご招待する。公演は10/18(水)〜22(日)可児市文化創造センター alaにて上演。その後全国6会場を巡回する。

良妻賢母になることが女性の理想とされ、男尊女卑が当たり前だった大正時代。女学生たちのボールの先にはどんな景色が広がっているのか•••。これは時代の潮流に抗い、女性が活躍できる未来に夢をつなぐ物語ー。きっかけは大正時代に撮影された、はじける笑顔で女子学生たちがボールを蹴っている写真。そこに写る女学生たちのドラマを丸亀高等学校演劇部が舞台化し、2018年の全国高等学校演劇大会で最優秀賞を受賞。今作はその戯曲を潤色している。


瀬戸山美咲

演出の瀬戸山美咲はこの戯曲について「大正時代の丸亀高等女学校の学生たちが笑顔でボールを蹴っている一枚の写真から生まれた戯曲だそうですが、なぜそんな写真があったのか、写真があるにもかかわらずその後なぜ女性のサッカーがやられなくなってしまったのか、題材自体がミステリアスで非常に興味をそそられました。そして100年経った今も、例えば東京医科大学の入試で女子受験者の点数が一律に減点されていた事件に象徴されるように、女性の可能性が狭められている状況は変わらない。そういう問題も、女学生の瑞々しい姿を通してビビッドに描いていて、魅力的な作品だなと思いました。そしてその世界をもっと広げて、大人のドラマも描こうと考えました。それで女学生にサッカーを指導している教師・井上通子(堺小春)を主人公にして、通子たちに立ちはだかる人々の背景も繊細に細かく描いていこうと思っています。また、新たに地元の写真館の娘である青山梅子(井上向日葵)を登場させて、通子と梅子のシスターフッドのような物語も加えました。先進的な考えを持っている通子やサッカーを楽しむ女学生と出会うことで、自分も写真を撮りたいと思いながらも女性だからできないと思っていた梅子が、自分の可能性に気がつき変化していく。ただ、女性に限らず、誰もがやりたいことができて活躍できる社会になればというお話なので、いろんな方に観ていただければと思いますし。別に堅苦しいお芝居ではなく(笑)、サッカーの要素を身体で表現したり、美術や衣裳に大正時代のかわいらしさを取り入れて、ビジュアル的にも楽しい作品にしたいと思っています。」と語る。


堺小春

主人公となる教師・井上通子を演じるのは堺小春。2005年ミュージカル『アニー』でデビュー。 2015年舞台『転校生』オーディションに合格。以来、舞台からTVドラマまで活躍の幅を広げている。
この舞台に立つことについて「先生という役柄は初めてで、生徒の皆さんをしっかりまとめていけるのか心配です。でも、学生の頃からなぜか、学級委員や部活の部長を任せられて、確かにいろんな人に話しかけていくタイプではあるので。それを活かして、皆さんと和やかにお芝居を作っていければと思っています。女性がサッカーをすることを非難される時代、そういう時代に生まれても強く生きていく女性の姿はすごく素敵だなと思いました。多様性が重視されている現代だからこそ、その姿は訴えるものがあるんじゃないかなと。私は、大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」(19年)に、東洋の魔女の谷田絹子の役で出演したんですけど、スポーツをやっていたらお嫁にいけないと言われるなかで彼女たちは頑張っていました。誰かの行動ですぐに世界が変わるわけではないですが、そんなふうに頑張った人たちが今の時代を作っているのかもしれないなと思うので。井上通子先生もその一人なんだという強い気持ちを持って演じたいなと思います。」

今回の「フートボールの時間」は可児市文化創造センター alaが続ける「ala Collecrion シリーズ」のvol.14となる。このシリーズは、第一線で活躍するキャスト・スタッフが可児市に約1か月半滞在しながら質の高い演劇作品を創作し、その作品を可児市から東京、そして全国に向けて発信するプロジェクト。もちろん今も滞在して制作が続けられている。この滞在制作について二人は、
瀬戸山:アーラという劇場は、朝から晩までいろいろな人が、それぞれの目的をもって自分の時間を過ごしに来る、広場のような、とても素敵な劇場だなと思っております。集中して、演劇に向き合える素晴らしい環境です。市民サポーターのみなさんが毎日充実した差し入れをしてくださり、また稽古を見て感想をくださるのも大変励みになっています。この作品を幅広い世代の方にご覧いただき、いろいろと感じていただければと思います。
堺:地域で演劇を作る経験が初めてなので、可児市のみなさんにとてもあたたかく支えていただいていると感じます。市民サポーターの方が毎日差し入れをくださったり、無人販売の野菜を売っている方が、毎日野菜や大きいパンをくださったり、可児市が一体となって創っている作品なんだなと身をもって感じます。先日、ジャズバンドのライブをこの劇場で観せていただいた時も、劇場に足を運び集まるお客様が、娯楽をとても楽しんでいるその雰囲気を見て感動しました。
と、充実した可児市での滞在を送っている模様。公演初日までさらに作品は深められるようだ。


制作発表の模様(於:可児市文化創造センター ala)

10/18wednesday〜22SUNDAY
ala Collectionシリーズvol.14「フートボールの時間」
▪️会場/可児市文化創造センター ala 小劇場
▪️開演/10月18日(水)・19日(木)・21日(土)・22日(日)14;00
     10月20日(金)18:00
     *10月18日(水)・19日(木)はアフタートーク有
▪️料金/全席指定¥5,000 25才以下¥2,500
▪️お問合せ/可児市文化創造センター インフォメーション
      TEL.0574-60-3050(9:00〜19:00 火曜日休館)
*未就学児入場不可

<本公演に各日2組4名様をご招待!!>
ご希望の方は以下のリンクよりご応募ください。「お問合せ内容」に「フートボールの時間」チケットプレゼント希望として、お名前・ご連絡先、ご希望の日程(①〜⑤)を明記の上、10/13(金)23:59までにご応募ください。当選の発表はメールにてお知らせします。当日は当選メールの画面、もしくはメール内容のプリントをご持参ください。たくさんのご応募をお待ちしております!!

ご招待公演日程
①10/18(水)14:00開演 
②10/19(木)14:00開演
③10/20(金)18:00開演
④10/21(土)14:00開演
⑤10/22(日)14:00開演

応募先リンク<こちら>


オウム真理教の信者たちを追った「A」「A2」や、東京新聞社会部の望月記者を追ったドキュメンタリー「i 〜新聞記者ドキュメント〜」などで知られる森達也監督。その最新作は、実話に基づいた劇映画「福田村事件」だ。集団心理が引き起こした狂気を、人々の個を丁寧に描きながら豊かで深いドラマに仕上げている。名古屋・伏見ミリオン座で行われた森監督の会見をレポートする。


森達也監督

物語は今からちょうど100年前の出来事。第一次世界大戦後、日本は大不況となり、米騒動からシベリア出兵や韓国での3.1独立運動と不穏な時代となっていた。そこにスペイン風邪が猛威を振るい、人々の不安、不満は頂点に達しようとしていた。さらにマスコミは、政府の失政の矛先を社会主義者や朝鮮人の排除へと世論を煽るようになる。そこへとどめを刺すように関東大震災が発生。不安と恐怖は「朝鮮人が略奪や放火をしている」というデマを生み出し、千葉県・福田村での惨劇が起きてしまう。

この劇映画で描きたかったことについて森監督は「やっぱり僕にとっての原点は、オウム真理教のドキュメンタリーなんです。その時に、施設に入った時に信者たちがみんな本当に善良で穏やかで純真でびっくりしたんです。でも同時に、彼らも指示が下ればおそらくサリンを撒いていたと思うのですが、これって何なんだろうと。メディアはとにかく邪悪で凶暴な集団だという伝え方しかしない。このギャップは何かなとずっと考えていて、ポーランドのアウシュビッツやカンボジアのキリングフィールド、虐殺の現場を歩いてみたんです。そこでもやはり同じ。つまり、個々の加害側が本当に凶暴で冷徹だったかというと、そんなはずはない。一人ひとりは父であり、誰かの息子であるわけです。それが何故か凶暴になってしまう。原因は「集団」です。人は集団になったときに1人じゃできないことができてしまう。集団に主語を預けてしまったときにとんでもない失敗をする。何も昔のだけの話ではなくて現代でも世界中で起こっていることで、それは人類の1つの宿痾(しゅくあ)とでも言えばいいのか。だから防ぐことなかなか難しいけど、歴史を知れば多分同じ過ちは犯さないはずだと思うんです。でも、この国は今、負の歴史を自虐史観だと言って、軽視どころかもうなかったようにする傾向がある。それは駄目だろうという思いがあり、この事件をモチーフにしたの理由はそこにあります。」


題材からみても社会的メッセージが強く感じられる作品だが、ドラマとしてとても面白く見応えのある内容となっているのは強調しておきたい。キャストは井浦新、田中麗奈、永山瑛太、東出昌大、コムアイ、ピエール瀧、水道橋博士、豊原功補、柄本明など実力派・個性派が揃い踏みとなっている。それぞれの個の人間性、事情、そこから生まれる大小のドラマが丁寧に描かれている。

「絶対に必要だなと思ったのは、加害者側。つまり福田村の住人たちの日常や喜怒哀楽をしっかりと描かないといけないということ。いきなり虐殺だけで映画にしてたらもうモンスターですよ。そうじゃないんだっていうことが一番言いたいので。ある条件が整えば普通の人でもこういうことをやっちゃうんだと。そのためにはできる限りの村の生活みたいなものはしっかり描こうという、これは脚本部とも共有する認識でした。」と森監督。


役者陣のこの映画に賭ける意気込みも、相当強かったと思わせるエピソードも。
森監督「俳優の皆さんが撮影地の京都に来る前に、野田市にある事件の慰霊碑に行って手を合わせてきたらしくて。そんなことはこちらからは全然要求していなかったし、その話も後から聞いて。だから、しっかり下調べもして臨んでくれたんです。あれだけ力量がある俳優が集まって、さらにそういう役作りをしてくれたら、それはもう完璧なものになりますよね。現場で僕がどうこう言う前に色々やってくれて、とても頼もしい存在でしたね。」


そしてこの時代は、まだまだ圧倒的に男性優位の時代。その中で物語は、女性の立場とともに女性の視点、言葉をしっかりと描いている。それがよりドラマティックな展開、叙情的なシーンを数多く作り出したとも言える。そしてテーマとなる「集団心理」にも、女性の持つ本能が見え隠れする。
森監督「この映画は女性をちゃんと描こうというのもありました。虐殺や戦争は男のものじゃないですか。女性はもう少し地に足が付いてるし、そういう時に抑止力にもなる存在だと僕は思っているので、そういう女性をしっかり描きたいと思って。でも史実を調べると、虐殺を引き起こす福田村の自警団には女性も結構いたらしいんです。多分それは子どもを守るという母性だと思うんです。みんな本当に怯えて「朝鮮人が来たら何されるか分かんない」みたいな心理状態。そうすると「じゃあ、私もしょうがない。竹槍持って行くか」となるんでしょう。それにしてもやはり男とはちょっと違う。そういうところはしっかり描きたいと思いました。」


物語のクライマックス、虐殺に至る経緯はこうだ。
日本統治下の朝鮮で教師をしていた澤田智一(井浦新)は、妻の静子(田中麗奈)を連れ、故郷の福田村に帰ってきた。同じ頃、沼部新助(永山瑛太)率いる薬売りの行商団は、関東地方へ向かうため四国の讃岐を出発する。9月1日、関東大震災が発生。そんな中、東京ではデマが飛び交い、瞬く間にそれは関東近縁の町や村に伝わっていった。2日、東京府下に施行された戒厳令は4日には福田村がある千葉にも拡大、多くの人々は大混乱に陥った。福田村にも避難民から「朝鮮人が集団で襲ってくる」「朝鮮人が略奪や放火をした」との情報がもたらされ、人々は恐怖に浮足立つ。そして9月6日、行商団たちは福田村を訪れる。偶然と不安、恐怖が折り重なり、後に歴史に葬られてしまう大事件が起きる。


絶望的なクライマックスを迎え、途方に暮れる。人は歴史から学べないのか。ただ森監督は、そうではない、人間は学び変わっていけると言う。
森監督「なぜ群れるかというと弱いからなんです。不安と恐怖というのが一番この集団化を促進する大きな要素になる。これはもう昔からずっと繰り返して世界中でも起きていることだし、ただ、やっぱり知れば多少は変わりますよ。一番いい例を挙げれば、今のドイツかな。例えば、ウクライナに戦車を供与する時に、すごい国内で議論があったんですよね。ナチスという府の歴史を持ったドイツが随分変化しているわけです。それはやはり、彼らはなぜ自分たちはあの政党を支持したのかというのをずっと考えているからです。それは映画に置き換えても同じことが言えて。ナチスとかホロコーストの映画は世界中で作られている。アメリカでは黒人差別や暴動、ネイティブアメリカンへの虐殺をテーマにした映画もたくさん作られています。韓国でも光州事件をテーマにしたり。自分たちの負の歴史をエンタメという形にしながら、しっかりとみんなで記憶する。何も変わってないじゃんって言いたくなるけど、実は変わっているんです。その良くなる傾向を加速するうえでも、やっぱり歴史を知ることは大事だと思います。」

劇場公開は関東大震災から100年にあたる9月1日(金)より全国公開。お見逃しなく!

◎Interview&Text/福村明弘

9/1 FRIDAY 〜名古屋・シネマスコーレ ほかにて上映
映画『福田村事件』
(2023年製作/137分/日本)
監督:森達也
出演:井浦新、田中麗奈、永山瑛太、東出昌大、コムアイ、ピエール瀧、水道橋博士、豊原功補、柄本明 ほか
企画:荒井晴彦 脚本:佐伯俊道、井上淳一、荒井晴彦 音楽:鈴木慶一 
統括プロデューサー:小林三四郎 プロデューサー:井上淳一、片嶋一貴
配給:太秦 製作:「福田村事件」プロジェクト
公式サイト https://www.fukudamura1923.jp
©「福田村事件」プロジェクト2023