2026年02月06日 第28回PFFプロデュース作品『道行き』
奈良県御所市を舞台に心の奥に眠る大切な風景をよびさます
モノクロームでつづられる豊かな時間を探す夢幻の旅
時間は進み続ける汽車のようなもので、
私たちはいつも違う駅で降りなければならない。
李相日、石井裕也、早川千絵、山中瑶子ほか錚々たる映画監督を輩出してきたぴあフィルムフェスティバル(PFF)が商業デビュー作を送り出すPFFプロデュース作品(旧称:PFFスカラシップ)。
最新作『道行き』の監督・脚本・編集を務めるのは、『おばけ』でPFFアワード2019グランプリを受賞、本作でJAPAN CUTS(ジャパン・カッツ)最優秀作品にあたる「大林賞」を受賞するなど海外でも高い評価を得ている中尾広道。
大阪市から奈良県御所市(ごせし)に移り住み、地域の人々との交流のなかで見聞きした自らの体験をもとに、在りし日の町の様子や流れる時間から立ち現れる豊かさ、懐かしさを丁寧につむぎだす。
中尾監督の分身ともいえる主人公・駒井を演じたのは、ミュージシャンとしても活動し、俳優業では、大河ドラマ「光る君へ」(NHK総合)の藤原行成役や2026年3月には沢田研二とのW主演のロック音楽劇「ガウディ×ガウディ」が控えるなど映画、ドラマ、舞台と話題作への出演が続く渡辺大知。駒井に町について語り聞かせる隣人の梅本役には、謙虚な語り口とたたずまいに惚れ込んだ中尾監督からの熱烈なオファーを受け実現した、役者としては映画初出演となる、人形浄瑠璃文楽の人形遣いで重要無形文化財保持者(人間国宝)の桐竹勘十郎。二人が好演する駒井と梅本の語り合いが心地よいリズムとなりやさしい時を刻んでいく。
監督・脚本・編集/中尾広道
1979年、大阪市住吉区生まれ。2013年に友人の映画撮影を手伝ったことがきっかけで、自身でも映画制作を始める。2015年の『船』で「ぴあフィルムフェスティバル/PFFアワード」入選。2017年の『風船』でPFFアワード入選、オーバーハウゼン国際短編映画祭出品(ドイツ)。2019年の『おばけ』でPFFアワード グランプリ受賞、フィルマドリッド最優秀賞受賞(スペイン)、全州国際映画祭(韓国)出品など。本作『道行き』ではJAPAN CUTS大林賞(最優秀作品賞)を受賞。2022年に奈良県御所市に移り住み、暮らしの中で見えてくる映画を探るように制作をしている。
駒井 役/渡辺大知
1990年8月8日生まれ、兵庫県出身。2009年田口トモロヲ監督映画「色即ぜねれいしょん」(2009)主演にてデビュー、第33回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。その後NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」、「まれ」、「ちむどんどん」、NHK大河ドラマ「青天を衝け」、「いだてん」、「光る君へ」、映画「くちびるに歌を」(2015)、「勝手にふるえてろ」(2017)、「正欲」(2023)、「市子」(2023)、舞台「ねじまき鳥クロニクル」(2020/2023)などに出演。近年の主な作品としてはテレビ朝日「トラベル・ナース」、映画「遠い山なみの光」(2025)また、映画初監督で作品「モーターズ」(2015年公開)ではPFFアワード2014審査員特別賞を受賞。ロックバンド「黒猫CHELSEA」のボーカルとして活動中。
梅本 役/三世 桐竹勘十郎
1953年大阪生まれ。1967年文楽協会人形部研究生になり、三世吉田簑助に入門、吉田簑太郎を名乗る。1986年咲くやこの花賞、1988年大阪府民劇場賞奨励賞、1999年松尾芸能賞優秀賞。2003年父・二世桐竹勘十郎の名跡を継ぎ、三世桐竹勘十郎を襲名。2008年芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章、2010年日本芸術院賞。2021年重要無形文化財保持者(人間国宝)認定。2025年3月日本芸術院会員。著書に「なにわの華文楽へのいざない 人形遣い桐竹勘十郎」(淡交社)「一日に一字学べば…」(コミニケ出版)などがある。
第28回PFFプロデュース作品
『道行き』
<出演者>
渡辺大知、桐竹勘十郎、細馬宏通、田村塁希、大塚まさじ、
上田隆平、梅本 修、清水弘樹、中井将一郎、中山和美、ちょび
~人形浄瑠璃 文楽「面売り」~
作詞・作曲:野澤松之輔|振付:藤間勘寿朗
面売り:豊竹呂勢太夫|案山子:豊竹靖太夫、豊竹亘太夫、豊竹薫太夫、竹本織栄太夫、鶴澤藤蔵、鶴澤友之助、野澤錦吾、鶴澤燕二郎、鶴澤清方
面売り娘:吉田勘彌|おしゃべり案山子:吉田玉佳|人形部:吉田簑紫郎、吉田玉翔、吉田玉延、桐竹勘昇|その他:人形浄瑠璃文楽座|はやし:望月太明藏社中
<音楽>
『マカラプア』 バッキ―白片とアロハ・ハワイアンズ(テイチクエンタテインメント)
『猫目唄』 作曲:細馬宏通
第28回PFFプロデュース作品
2025年/白黒/80分/DCP/ヨーロピアンビスタ
制作プロダクション:エリセカンパニー|配給:マジックアワー
2月20日(金)より シネ・リーブル神戸
2月27日(金)より テアトル梅田
近日公開 ナゴヤキネマ・ノイ、 京都シネマほか全国順次ロードショー
映画『道行き』公式サイト
2025年12月26日 <記者発表レポート> 新日本プロレス×京フィル オーケストラマッチ
~プロレスと音楽の融合~入場テーマ曲や激闘を彩る名曲を京フィルのフルオーケストラで体感!
プロレスとオーケストラの異色のタッグマッチが実現!プロレスラーの入場曲を聴いて興奮しないプロレスファンはいないと豪語する真壁刀義が、新日本プロレス×京フィルの前代未聞のオーケストラマッチへの意気込みを語ってくれた。
–––– このプロレスとオーケストラが融合した企画を聞いた時どう思いましたか?
プロレスラーのことを好きになると。その選手の入場曲を好きになって、聴くと興奮するもんなんだよ。「よし!今日もがんばろう!」とか、朝起きた時に気合入れるために聴いたり。俺自身もアントニオ猪木さん、藤波辰爾さん、長州力さんのテーマは良く聴いてたから。入門テストを受ける前は、いつもカーステレオで聴きながらトレーニング場に行ってたよ。プロレスラーの入場曲って、聴く人それぞれの背中を押してくれるものだと思う。背中を押されてより本当の自分が出せる気がする。そして、そんな入場曲をオーケストラが演奏するって!想像つかないよな。
–––– クラシック公演の印象はいかがでしょうか?
楽団の先生方に聞くとやっぱり生で聴くオーケストラってすごい迫力だそうで、俺らが普段耳にするテレビやCDからの音とは比べ物にならない生の音を体感したい。それってプロレスも同じで、やっぱりテレビじゃ迫力は1/10くらいで、リングの響く音や選手と選手がぶつかり合って聞こえる音、選手の声にならない声なんて普段聞くことなんてない。それも生でしか味わえない迫力。そんな風にオーケストラにもある、生でしか味わえない音を体感したいな。
–––– この公演では真壁さんのピアノ演奏もあるそうで、普段からピアノを弾いているんでしょうか?
弾かない!家にピアノも無い!(笑)じゃなんで?ピアノ弾くの?って話なんだけど、俺らが小学生の時ってみんな『ねこふんじゃった』を弾いてたんだよ、女子も男子も。さらにそれをいかに速く弾くか?ってのが流行っていて、だからこれだけは弾けるんだよね。一度、飲みに行った先のBARが、ピアノの生演奏をやっているところで、お姉さんが弾き終わったあとに俺も弾いていい?って言って、『ねこふんじゃった』を弾いたらみんながうおお~ってなって(笑)まさかピアノを弾くとはみんな思ってなかったんだろうな。しかもこんな格好の俺が両手でピアノを弾くって(笑)なんかおもしろいじゃない、それがウケたんだろうな。だから今回、俺がピアノを弾くのはどうか?と提案したらマネージャーが「真壁さん本当にピアノ弾けるんですか?」って!お前そこまで俺を疑うことねぇだろ~って(笑)
–––– 普通のクラシック公演では考えられないこともされるとか。
オーケストラの演奏で入場曲が流れたら選手は入場するんだけど、その時にお客さんには掛け声を出して欲しい。プロレスを会場に観に来てもらいたいって思うのは、会場で声を出してストレス発散してもらいたいからなんだよ。
–––– オーケストラの演奏中に声を出していいんですか?!
良いんだよ!みんな毎日仕事したり、生活していると色んなストレスがあるでしょ?家庭があれば子育てとか色んな事があって、毎日の積みかさねで潰れちゃう、だからそんなストレスを大きな声を出して発散してほしい。コールのルールなんてわかんなくていいんだよ。声を出せばいいんだから。俺たちはお客さんの声援に力をもらって、お客さんは俺たちを見て明日からも頑張ろうって思ってもらえたら嬉しい。だから今回の公演でのオーケストラの入場曲でお客さんが満足してくれたらいいよな。
–––– 新日本プロレス×京フィル オーケストラマッチ公演の見どころは?
オーケストラとのコラボ!俺たちが想像している以上の迫力あるオーケストラの生の音を聴いて欲しい。試合前の選手の鼓動と同じような演奏を聴いたらみなさん!夜、興奮して眠れねぇよ。それに試合が無いとしても選手たちはゲートに入った瞬間、同じテンションになるから!お客さんがいるとアドレナリンがぶわ~っと出る。だから天山なんて暴れるんじゃないかな?(笑)
–––– 楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします。
とにかく会場に来てほしい。どんな公演になるか想像つかないままで来て欲しい。その方がおもしろいし、心がスイングする。そして、これをきっかけにプロレスにも興味を持ってもらって今後につながるイベントになるといいよな。それにプロレスラーを観に来て興奮しない奴はいない。周りを気にして声を出せないヤツも、今回はオーケストラの生の音に乗せて声だしちゃえよ!声出して今日は最高だったね!って思ってもらいたい。京フィルの美しい音とプロレスラーの鍛えた身体その風貌を感じながら、すごいね!っていろんな気持ちをスイングさせて明日からの糧にしてもらえたら一番嬉しい。とにかく会場に来て感じて欲しい!
取材・写真/紅粉チコ
2026 2/13 FRIDAY【チケット発売中】
新日本プロレス×京フィル オーケストラマッチ
~プロレスと音楽の融合~
■出演者/棚橋弘至、真壁刀義、本間朋晃、天山広吉、マスター・ワト、ウルフアロン
■指揮者/井村 誠貴
■演奏/京都フィルハーモニー室内合奏団
■会場/ロームシアター京都 メインホール
■開演/18:00
■料金(税込)/SS席 ¥10,000(グッズ付き)、S席・車椅子席 ¥8,000、A席 ¥6,000、B席 ¥4,000
■お問い合わせ/キョードーインフォメーション 0570-200-888 (12:00~17:00)
※本公演では試合は行われません。
※出演者は怪我・その他の理由により予告なく変更となる場合もございます。ご了承ください。
■主催/京都フィルハーモニー室内合奏団
■協力/日本プロレスリング株式会社/株式会社リバティ・コンサーツ
▼詳細はコチラ
新日本プロレス×京フィル オーケストラマッチ~プロレスと音楽の融合~
2025年10月11日 <号外> ステージぴあ関西版×MEG WEST
2025年07月17日 <チケットプレゼント!>第五回 西宮・伝統芸能の夕べ 文楽「恋女房染分手綱」重の井子別れの段
真夏の夜の文楽 西宮えびす神社にて上演いたします。西宮神社に在する百太夫神社、文楽の源流・傀儡子ゆかりの社、重の井の仕える身と母性愛が錯綜する心情を、人間国宝・吉田和生が巧みに遣う文楽公演。
1751年(寛延4)大坂竹本座にて初演。大名家の乳母・重の井は思いがけず幼い息子の三吉と再会しますが、結局二人は離れ離れに。乳母としての立場と母としての母性愛に挟まれ、葛藤する重の井。劇の後半、意に反して三吉から去っていく場面では、三吉の演技と共に重の井の心の揺れ動きが見どころです。
第五回 西宮・伝統芸能の夕べ
文楽「恋女房染分手綱」重の井子別れの段
人形遣い 人間国宝 吉田和生
〇第1部 トーク
登壇者/
人形遣い人間国宝 吉田 和生
西宮市長 石井 登志郎
西宮神社宮司 吉井 良昭
司会進行 橘高 邦子
〇第2部 文楽「恋女房染分手綱」重の井子別れの段
出演/人形浄瑠璃文楽座
太夫/豊竹 藤太夫
三味線/鶴澤 燕三
人形/
重の井 吉田 和生
三吉 吉田 和馬
その他 吉田 簑紫郎 桐竹 勘次郎 桐竹 勘介 吉田 和登 桐竹 勘吉
■日時/2025年8月24日(日) 18時30分開演 18時開場
■会場/西宮神社 拝殿前特設舞台
〒662-0974 兵庫県西宮市社家町1-17
阪神西宮駅下車、えびす口より徒歩約5分
※雨天の場合は西宮神社会館(A席購入者のみ)にて開催
【前売りチケット発売中】
全席指定・中学生以上
A席:6500円
B席:5500円
※当日は各1000円増
※前売り券完売の場合は当日券の販売はございません。
※雨天の場合、A席購入者は西宮神社会館にて開催。
※B席購入者は払い戻し、又は2025年度西宮能楽堂公演料金に充当。
【チケット料金 振込先】
三井住友銀行 甲子園口支店 普通 3936119 一般財団法人 日本伝統芸術文化財団
【チケットお申込み・お問合せ】
西宮能楽堂:0798-48-5570(10:00〜17:00)
主催・企画制作/一般財団法人 日本伝統芸術文化財団
協力/西宮神社 一般社団法人にしのみや観光協会 関西舞台株式会社 一般社団法人戎座人形芝居館
後援/西宮市 兵庫県 公益社団法人ひょうご観光本部 公益財団法人兵庫県芸術文化協会 78.7HzさくらFM 西宮市教育委員会 株式会社ベイ・コミュニケーションズ
協賛(五十音順)/大関株式会社 加藤産業株式会社 株式会社尼崎パイプ製作所 株式会社ヤマサ環境エンジニアリング かんき株式会社 松竹梅酒造株式会社 ネッツトヨタゾナ神戸株式会社 阪神低温株式会社 阪神電気鉄道株式会社 阪神米穀株式会社
★来場者プレゼント付き★ 手ぬぐい、団扇、甘酒
★今回はこちらの公演を抽選でA席ペア2名様1組をご招待いたします★
ご希望の方はご希望の方は住所・氏名・年齢・ご連絡先、と共に、
「西宮・伝統芸能の夕べ 文楽公演」希望と明記の上、
当ホームページの「CONTACT」よりご応募ください。
応募〆切は8/8(金)深夜24:00メール到着分まで。
抽選のうえ、ご当選者の方には別途メールにてご連絡を申しあげます。
※チケットプレゼントに関するお問合せは当ホームページのみで承ります。
西宮能楽堂への問い合わせはお控えくださいませ。
8月30日(土)・31日(日)の2日間、大阪市中央公会堂で行われる「中之島文楽2025」。今年は公演回数を1回増やし、3回に。現在開催中の大阪・関西万博を契機に、国内外の方々に広く文楽の魅力を広げたいと、近松門左衛門の名作『曽根崎心中』を題材に、講談、現代美術とのコラボレーションで上演する。
上演構成は「観音めぐり」と「生玉社前の段」を講談で、「天満屋の段」と「天神森の段」を文楽で披露する。普段ほとんど上演されない「観音めぐり」を取り入ることで、作品全体の物語性を丁寧に紹介。また、現代美術家の谷原菜摘子の絵画をプロジェクションマッピングで舞台に投影、ライブカメラによる人形や太夫、三味線のクローズアップ映像をスクリーンに投影するなど、視覚的に楽しめる演出も用意している。加えて、講談による解説的な語りや、出演者による幕前トークも実施予定。終演後には出演者とのフォトセッションも行い、司会をラジオ大阪アナウンサーの藤川貴央がつとめる。
「中之島文楽2025」に向けて文楽、講談、現代美術の観点から意気込みを語った。
太夫の竹本織太夫は「天満屋の段」を勤めるのは4回目という。「最初にお役をつけていただいたのがこの「中之島文楽」でしたが、コロナ禍で上演できませんでした。今年はその時と同じメンバーで「天満屋の段」をつとめることができ、大変幸せでございます」。
三味線の鶴澤燕三は「「天神森の段」は道行と言いながら道行じゃないねんと師匠に言われました。これは心中場、そのつもりでやれと。「義経千本桜」道行初音旅とか「忠臣蔵」の道行のように派手にギャンギャンやってはいけないという指導をいただきました。今回も玉男さんの徳兵衛と一輔くんのお初で、とてもいい「天神森」になるのではないか、僕も頑張ろうという気になっております。どうぞよろしくお願いいたします」と挨拶した。
人形遣いの吉田玉男は先代に思いを馳せながら、こう話した。「皆さんご存知の通り『曽根崎心中』は本当に名作でございます。先代玉男が1136回という上演記録を持っていまして、これはもう絶対に抜かれないなと思うぐらいのギネス級の記録です。僕は昭和28年生まれなのですが、師匠が徳兵衛を遣ったのは昭和30年、僕が2歳の時でした。入門して57年、今、71歳になるんですけども、それぐらい公演をずっとやっておりますので、足、左を師匠のもとで修行させていただいて、いろいろ覚えました。その思いがあって、今回もこうして『曽根崎心中』の徳兵衛をやらせていただくというのは本当に嬉しいです。プロジェクションマッピングもいろいろ効果があると思います。どうぞよろしくお願いします」。
人形遣い吉田一輔は、「以前も「中之島文楽」で玉男兄さんと道行をやらせていただきました。僕が初めてお初を遣ったのが2015年、10年前になるのですが、鑑賞教室でつとめさせていただきました。それから、いろんなところで玉男兄さんとやらせていただき、経験を積ませていただきまして、「中之島文楽2025」の後の9月の本公演でもお初をつとめさせてもらいます。何度もやって、より良いものに仕上げていくというこが私たちのつとめだと思っております。「中之島文楽2025」でも、文楽と講談と現代美術がひとつになって、さらに良いものを作れたらいいなと思っております」と意気込んだ。
講談師・旭堂南海は、2年前にも「中之島文楽」に出演。今回また参加できることを「非常に嬉しい限り」と、こう続ける。「『曽根崎心中』という近松門左衛門先生のお話を講釈で読むことができるというのは、光栄至極でございます。近松は、若い時には講釈師だったという、これは史実とされてございます。そこから座付き作者へと移っていくのですが、『曽根崎心中』は非常にシンプルなお話の筋ですから、本当に素人の考えではありますが、多分に講釈的なところが匂いとしてあるんじゃないだろうかと思うんです。ただ、「観音めぐり」は、最近はなかなか文楽の上演にはかなわないそうで、それを今回、講釈でやりなさいと言われました。なので、「大坂三十三ヶ所めぐり」のお寺や神社を一生懸命、覚えようと思っております。また、今回は講談で「生玉社前の段」を読ませてもらいます。「生玉社前の段」には、お初と徳兵衛が心中する全ての原因、要素、理由が含まれてございますので、私の講談がなければ成り立たないという、そういうことでございます(笑)。嫌でも聞いてもらわなければならないという重要な立ち位置にありますので、一生懸命頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします」。
プロジェクションマッピングのみならず、ポスターやチラシなどの宣伝ツールも手掛ける谷原菜摘子は、『曽根崎心中』は画家として一度は挑戦したいテーマの一つといい、今回の取り組みは「望外の喜び」と心情を明かす。「ポスターの中に『曽根崎心中』の恐ろしさと美しさをできるだけ凝縮しました。若い男女を取り巻いている渦のようなものが、後に心中する二人を結びつける帯を表しています。この帯は手前に行くにつれて鳥に変化しているのですが、手前は比翼の鳥。あの世でも一緒にいられるようにという男女の深い契りを表しています。奥にありますのは人魂なのですが、この人魂は目にもなっていまして、男性と女性の目をそれぞれ描いています。プロジェクションマッピング用の作品でもいろいろなものを描かせていただけるのですが、人形浄瑠璃の世界、講談、これらのものを新しい形で魅力的にお届けできるようを粉骨砕身、描かせていただきます」。
今年は、9月の国立文楽劇場での本公演に加えて地方公演でも上演と、さまざまな形の『曽根崎心中』が見られる1年とあって、文楽ファンはもちろん、文楽を見たことがないという人にとっても文楽や『曽根崎心中』の魅力に触れらる絶好のチャンスだ。
また、「中之島文楽」では昨年より、語りの現代語訳の字幕も取り入れ、字幕やアプリ、音声ガイドなど多言語、多視点での鑑賞サポートを完備している。文楽の間口をぐっと広げつつ、文楽×講談×現代美術という「中之島文楽」ならではのコラボレーションで、唯一無二の『曽根崎心中』を楽しませてくれる。
◎Text:岩本和子
8/30 SATURDAY、31 SUNDAY
人形浄瑠璃 文楽 × 講談 × 現代美術プロジェクションマッピング
中之島文楽2025「曽根崎心中」 近松門左衛門=作
【主な出演者】
■太 夫/豊竹藤太夫、竹本織太夫
■三味線/鶴澤燕三、鶴澤藤蔵、
■人 形/吉田玉男(人間国宝)、吉田一輔
■囃 子/望月太明藏社中
■講 談/旭堂南海
■美 術/谷原菜摘子
【配役】
~天満屋の段~
竹本 織太夫
鶴澤 藤蔵
天満屋お初 吉田 一輔
遊女 吉田 玉誉
遊女 吉田 簑太郎
手代徳兵衛 吉田 玉男
油屋九平次 吉田 玉佳
天満屋亭主 吉田 玉勢
女中 お玉 桐竹 紋秀
~天神森の段~
野澤松之助 脚色・作曲/澤村龍之介 振付
お初 豊竹 藤太夫
徳兵衛 豊竹 芳穂太夫
竹本 咲寿太夫
鶴澤 燕三
野澤 勝平
鶴澤 清馗
天満屋お初 吉田 一輔
手代徳兵衛 吉田 玉男
囃子 望月太明藏社中
【7月26日(土)チケット発売】
■会場/大阪市中央公会堂1階大集会室
■開演/8月30日(土)13:00、17:00 31日(日)13:00
■料金(税込)/全席指定 一般\2,500 当日¥3,000
高校生以下 前売¥500、当日¥700(当日要学生証)
■お問い合わせ/一般社団法人アーツインテグレート06-6372-6707(平日10:00~17:30)
※未就学児入場不可
▼中之島文楽WEBサイト
https://www.osakabunraku.jp/service05.html











