HOME > Web 限定インタビュー > 「錆色のアーマ -繋ぐ-」インタビュー

舞台を原作にメディアミックス展開していく“逆2.5次元プロジェクト”として話題になった「錆色のアーマ」。戦乱の世を舞台に、織田信長と雑賀衆(さいかしゅう)たちが繰り広げるドラマチックなストーリー、“アーマ”という武器を操る迫力のアクションやダンスシーンなど、見応えたっぷりの新エンターテインメントです。待望の続編を前に、主要キャストが思いを語ってくれました。

雑賀衆のメンバーを演じられる皆さんが再集結し、新作に取り組まれます。改めて作品の魅力とご自身の役柄についてお話しいただけますか。

佐藤:僕が演じる孫一(まごいち)は雑賀衆の頭領で、みんなから“お頭”と呼ばれています。前作では、演出の元吉庸泰さんから「カリスマをふたり作って欲しい」と言われました。「増田俊樹さんが演じる圧倒的な存在感を持つ信長に対して、孫一はどことなく放っておけないけど、ついて行きたくなるような存在でいて欲しい」と。だから、観てくれた人が「自分も雑賀衆に入りたいな」と思えるようなお頭を目指して、孫一というキャラクターを作っています。

神里: “逆2.5次元舞台”という取り組みは、やはり大きな魅力のひとつですよね。自分たちが演じたシーンが実際にコミカライズされたのを見て、すごく感動しました。僕が演じるアゲハは、体は男で心が女の子という人物。男である瞬間と女である瞬間の演じ分けが難しいなと思いながら演じています。新作では、なぜ女性の魂がアゲハに宿ったのかという理由が明かされるシーンがあり、見どころのひとつになると思います。

平田:僕が演じる黒氷(くろひょう)は、自分の体に銃を組み込んで半分機械仕掛けになった、奇人と呼ばれている人物です。また守銭奴でもあって、今回も何かというと「お金、お金」と言ってます。黒氷と章平君が演じる木偶(でく)は、おもしろ担当なんですよ(笑)。ふざけつつ締める役割というか。雑賀衆各々のキャラクターは新作でもはっきり出ているので、そこを見て欲しいですね。

章平:木偶は、雑賀衆の中で唯一の妻子持ち。外から流れてきたところをお頭である孫一に拾ってもらったんです。だから、お頭への愛は人一倍強い。そういう熱い部分と笑わせるところのメリハリをつけられたら、作品のスパイスになるんじゃないかなと思って稽古に取り組んでいます。とにかく、この作品の世界観が魅力的ですよね。キャラクターが持っているアーマもそれぞれ個性的で、小さい頃に見た特撮ヒーローもののようなカッコ良さがあると思います。だから僕自身、この世界観や登場人物たちに憧れを抱いています。

荒木:僕が演じるのは、雑賀衆のまとめ役を担う鶴首(つるくび)という人物。孫一についていくために全員をどうしたらまとめられるか、どう動いたらうまくいくのかということを常に考えている人だと捉えています。普段は、あまり意識しませんけどね。それぞれのシーンで大樹がやりたいことを、その意図を汲みながらカタチにしていけば、面白くなると思っています。

佐藤:今回は、雑賀衆一人ひとりのバックボーンを描いている部分が前作よりかなり多いし、新たなキャラクターも登場します。彼らと雑賀衆との繋がりも描かれているし、今、稽古していてもすごく面白いですよ。新キャストも、皆さん魅力的な芝居をされる方ばかりですし。


前作では、舞台がコミカライズされることを意識して演じられましたか?

佐藤:めちゃくちゃ意識しました。例えばアーマの持ち方や必殺技の使い方など、コミカライズしやすい要素にはこだわりました。また、目の仕草なども細かいところまで気を配って全員が取り組んでいたと思います。

神里:普段、僕が出演している2.5次元ミュージカルなどは原作があるので、例えば役づくりや演じる上で迷ったときも、漫画やアニメを見返せばそこに答えがあるんです。でもこの作品では、答えがないものを自分たちで作っていかなければならない。だから、いろいろな設定を雑賀衆のメンバーで考えたりして、たくさん話し合いました。

章平:それぞれのキャラクターのバックボーンやお互いの関係性とかね。そこを話し合って作り込むことに、一番時間をかけたんじゃないかな。

平田:本当にみんなで作り上げた作品だよね。それをコミカライズしていただいて…。

神里:自分が演じた役や場面が絵になっているのを見たときは、本当に感動しました。

荒木:それに責任感が強まったよね。自分たちが役を魅力的に見せないと作家さんが困るだろうとか、いろいろなことを感じました。


そうやって丁寧に作品づくりに取り組んだ経験は、俳優としてのご自身にどんな影響をもたらしましたか?また、今後のビジョンを教えてください。

佐藤: 0から1にするという作業を通して、自分で考える力がついたように感じています。また、歌や殺陣に取り組んだことで、表現の幅が広がったという実感がありますね。この経験を糧に、いつか世界で活躍できるパフォーマーになりたいです。

神里:確かに自分で考えることが多くなりました。それに、コミュニケーションの大切さを改めて実感した現場でもありました。この経験を糧にして僕も世界に…違うか(笑)。これからもいろんなジャンルのお芝居に挑戦して、成長したいです。

平田:僕はこの作品で、「黒氷は俺が作る!」みたいな意識が強くなりました。それが、すごく楽しくて。

章平:それ、わかる!作品の枠の中でいかに自由に表現するかという作業はすごく面白いし、役者として目指すべきことですよね。今後、自分が役者を続けていく上で、とても大きな経験になったと思います。

平田:自分で役を生んで育てていけるって、なかなか経験できることじゃないですよね。僕も、自分で枠を決めないで、これからもいろんなことにチャレンジしていきたいです。今回2年ぶりにみんなに会って、それぞれの活躍にいい刺激を受けましたし。

章平:僕の目標は“水”になることなんです。気体にも固体にも液体にもなれるし、色にも染まれるという。どの現場に行っても、そんな役者でありたいなと思っています。それが実現できるのがいつになるのかわからないし、最後までできないかもしれないけれど、それを求め続ける役者でありたいなと。

荒木:芸事は水面に字を書くようなものだって聞いたことない?書き続けないと文字が見えないって。だから、ずっとやり続けることが大事なんだよね。僕も翻訳劇に魅せられて芝居を始めましたが、メイド・イン・ジャパンを世界に発信できるようになったらいいなと思っているんです。「錆色のアーマ」も、世界初のプロジェクトですよね。

章平:確かに、ブロードウェイでアメコミの逆2.5ってないですもんね。

荒木:初演のときのアンサンブルの皆さんは、数々のミュージカル作品に出ている人たちなんです。彼らがこの作品を選んだということは、僕と同じことをきっと思っているんだと思います。海外作品ばかりじゃなく日本発のものを作りたいって。だから僕も「錆色のアーマ」を選んだし、自分自身がワクワクする作品と出会えれば、きっと未来に繋がっていくと信じています。

◎Interview&Text/稲葉敦子


6/22 SATURDAY 23 SUNDAY
錆色のアーマ -繋ぐ-
チケット発売中
◎ 原案「錆色のアーマ」プロジェクト
◎ 脚本/高殿 円
◎ 演出・上演台本/元吉庸泰
◎ 音楽/田口囁一
◎ 振付/當間里美
◎ 出演:佐藤大樹(EXILE/FANTASTICS from EXILE TRIBE)、増田俊樹
荒木健太朗、永田崇人、平田裕一郎、章平、神里優希
佐藤永典、石渡真修、田中しげ美/丘山晴己/玉城裕規 ほか
■ 会場/岡崎市民会館 あおいホール
■ 開演/6月22日(土)13:00 、18:00 6月23日(日)13:00
■料金(税込)/全席指定¥8,500
■お問合せ/岡崎市民会館 TEL.0564-21-9121(9:00~21:00 休館日第一・三月曜)
※未就学児入場不可