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織田信長×徳川家康(名古屋おもてなし武将隊)Web 限定インタビュー
取材日:2018.02.16


迫力の演武や戦国の世を舞台に歴史ドラマを描く長編活劇で人気を博す、名古屋おもてなし武将隊の「絆シリーズ」。8回目となる今回、長編活劇の集大成となります節目の大戦にどう挑むのか、信長公と家康公が熱く語ります。

名古屋おもてなし武将隊の「絆シリーズ」も8作目。今回、夜の陣の「織田軍戦記 絆〜暁の大地」が長編活劇としては集大成の作品になるそうですね。

家康:そうじゃ。まず最初に2011年、我らは「陣笠物語」を皮切りに絆シリーズを開戦いたした。名も無き民草が麻の如く乱れた戦国の世でどのように生き、どのように命を落としていったかという、この絆の裏の題名ともいえるものが、全て陣笠物語から始まったのじゃ。その後、加藤清正、前田利家殿、豊臣秀吉殿、前田慶次、わし家康とそれぞれが主となった物語が続き、昨年は信長殿が主役を務められた。

信長:舞台を名古屋能楽堂に移し、7年目にして、わし織田信長主軸の「絆〜天の焔」という長編活劇が生まれたのじゃ。わしは残虐無慈悲ということで多く知られておるが、実はわしの掲げた天下布武には「七徳の武」という民を大事に慈しむ要素が備わっており、わしの知られざる一面を再認識いたすという本格活劇舞台になっておった。少年期から本能寺の変までに、わしが何を思い天下布武に乗り出したかという秘密が「天の焔」で明らかになったわけじゃ。その背中を追っていった者たちが、わしの夢をいかに引き継いでいったかということがわかる舞台になっておる。

そこから今回の「絆〜暁の大地」につながっていくわけですね。

信長:わしは「近世のあけぼの」と呼ばれておるからな。あけぼのによって照らされた大地が今回はいかように描かれるかというのが楽しみじゃな。

家康:此度は、今までのように主軸を立てるというよりは、戦国の世にうごめくような6武将、そして4陣笠がどのような出会いと成長を織田軍の中でしていったか。そして、信長殿がどのように安土城を築き、どのように散って参られたかというところが描かれるかが楽しみですな。

信長:今回は昼の陣に「安土城」という新作演武も盛り込んでおり、昼にも新しいものが見られるぞ。安土城は正にわしの夢の城である。わしは、織田信長テーマパークを作りたかったわけじゃ。安土城というものは、敵に囲まれておらず、戦をするための城ではなく、織田信長が天下にここにありと示すための、いわゆる象徴的な建物にしたかったわけじゃな。これをなにゆえ築いたか、そして、何をもって皆々が安土を訪れ、眺めたりしたかというのも分かるとええわな。

家康:安土では入場料を取ったでの、信長殿は。

信長:さよう。しかも、入り口でわしが受け取ったりしたんじゃ。


前作「絆~天の焔~より

これまでの7作品を通して、それぞれの武将の因果関係や時のうつろいと人の関わり方を知ることができました。

信長:「桶狭間の戦」に関しては、わしと家康は敵対関係にあったからな。

家康:その後同盟を結んでから信長殿にとってわしは一生同盟であったからな。そういった関係も戦国時代では大変珍しいですな。

信長:主従関係ではなく同盟として、わしと徳川は対等の関係で連立しており、これがわしが死ぬまで続いたと。これは日の本でも類を見ぬ関係じゃろう。わしが死んだ後も跡目争いに参加してくれて、我が息子たちを面倒見てくれた。本当は関わらず全て潰してもいいぐらいなんじゃ。わしらの関係が、なぜそこまで至ったのかも、この「暁の大地」で分かるやもしれん。


お二方はお互いをどのような人物だと捉えていらっしゃいますか?

信長:年の頃が8ほど離れておるからな。尾張の兄、三河の弟と称される存在でもあるし。わしのことを理解せぬ者が多い中で、この徳川次郎三郎家康というのは話の分かるやつだとわしは思っておるな。そして立地的にも、わしが西に進む中、三河におる徳川に東を任せたということで、背中をあずけられる、信頼する仲であったとわしは考える。よき理解者であったかもしれんな。

家康:わしにとては、やはり一番は敵わなかった御人である。実はわし徳川家康は、信長様との関係は常に家臣を説得するということに終始しておった。わしは3歳の頃に母上と生き別れ、父は7歳の頃に家臣に殺され、六つから十九までずっと人質生活じゃったわけじゃ。これは全て織田家に攻められたからじゃ。信長殿には恨みこそあれど、我が人生の当初、最初の頃は実は恩義というものはなかったわけなんじゃな。しかし、わしはこの人物の大きさを見たのじゃ。我が家臣を守っていくためにはどのような力が必要か。そう。我が自身だけの力にあらず。周りに最も強き力を求める必要があるとわしは思った。それが織田信長殿、その人じゃ。わしが敵わぬと思ったのは第一に常に先を見据えておられる、そのお考えじゃな。ほかの大名と違うところは人を慈しむ心じゃ。我らの頃は人といえば男のことであった。しかし、信長殿は常日頃、民草の中でもおなごやわこたちのことをよく話されておった。その者たちを含めてこその天下であると。わしはこの思いを継ぐために、我が徳川家以外になすべきことがあるということを教えてくださった。そんな御人が信長殿であるな。故に、例えばこの「絆」の連続された舞台が信長殿の主役の時だけ檜舞台に変わっておる。わしはこれは偶然ではないと思っておる。こういった新たな舞台を用意されるような御人、そして、それを引っ張ってくるだけの先見の明があるのが信長殿じゃ。やはり新しき光を見るということは誰彼とできることではない。わしはその光に誘われて歩んでいったにすぎん。わしにとっての織田信長というのはそういった光である。

「絆シリーズ」のこれまでを振り返り、感じていらっしゃることはありますか?

信長: 1年間の活動の集大成として年に一度行っておったが、此度は8年分の集大成の集大成ということで、これは感慨一入である。最高傑作、全てを超えるものを出していけるという楽しみがあるな。民たちに絆というものをどのように広めてまいるか、それも楽しみじゃ。今回の織田軍戦記、皆も楽しみにせよ。新しきあけぼのがこれを機に上がればいいと思うておる。

家康:わしが「絆」において思うておることは、やはり生命じゃ。人は死ぬるということじゃ。我らのこの生命を賭した姿を見て、おのが自身の生を感じて欲しい。生を最も感じるのは死を想像することである。故に、わしはこの「絆」という命のやりとりを、より多くの者たちに見てもらいたい。


3/9FRIDAY ~ 11SUNDAY
名古屋おもてなし武将隊 絆2018〜変革転章の戦〜
チケット発売中
<昼の陣>絆スペシャルイベント
9日(金)
出陣:織田信長・豊臣秀吉・前田利家・前田慶次・踊舞・哉太郎
演武演目:夢幻演武「桶狭間の戦い」/夢幻演武「墨俣一夜城」/夢幻演武「敗軍の将」
【座長】前田慶次 

10日(土)
出陣:徳川家康・前田利家・前田慶次・踊舞・なつ
演武演目:もうひとつの桶狭間/五大老/五常烈士「信・前田の朱槍」
【座長】前田利家

11日(日)
出陣:織田信長・豊臣秀吉・加藤清正・一之助・哉太郎
演武演目:兵農分離/夢幻演武「安土城」/賤ヶ岳の戦い
【座長】加藤清正

<夜の陣> 武将隊10人 全員出陣!
1部 活劇舞台 織田軍戦記「絆~暁の大地~」
2部 織田軍戦記プレミアトーク

■戦場/名古屋能楽堂
■開戦/昼の陣 14:00 夜の陣 18:30
■料金(税込)/
<昼の陣> 全席指定 前売\3,780 当日¥4,320 
<夜の陣>全席指定前売\4,860 当日¥5,000 
■ お問合せ/東海テレビ放送 事業部 TEL.052-954-1107(平日10:00〜18:00)
※未就学児入場不可