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「猪居亜美×宮本笑里」スペシャルインタビュー
取材日:2026.03.04


ギタリスト猪居亜美がヴァイオリニスト宮本笑里と贈る「Twin Roses」。
強さと優しさを象徴する赤い薔薇と白い薔薇のように
可憐さと力強さをあわせ持つ音楽が響き合う。
クラシックとロックが交差するステージで、ふたりならではの世界観を描き出す。


宮本さんとの「Twin Roses」が実現したきっかけは?

猪居:ザ・フェニックスホールのシリーズ「アンサンブル・ア・ラ・カルト」の第70回公演への出演が決まり、どのような内容のコンサートにしようかと考えたときに、私が2022年から取り組んでいる「CLASSIC×ROCK」をさらに進化させたステージを実現したいと思ったんです。そのためにはソロではなく、同じ感性で音楽を一緒に創り上げてくださる奏者をゲストにお迎えしたいと考え、以前から一ファンでもあった笑里さんにお声がけしました。

宮本:実は私も、お声がけいただく1年半ほど前から亜美ちゃんの演奏動画などを拝見していて、すてきだなと思っていたんです。もしかしたら、念が通じたのかもしれませんね!(笑)


お互い、どのようなところに惹かれ合っていたのですか?

猪居:笑里さんはデビュー当時からテレビなどにもよく出演されていましたから、音色や音楽性はもちろん、演奏するその姿にも惹かれていました。そして、コンサートでは、強さと儚さをあわせ持った音色がとても印象的で…。

宮本:私も亜美ちゃんの演奏から、女性らしい優しさと強さ、「TwinRoses」のコンセプトである赤い薔薇と白い薔薇のような二面性を感じていました。また、たとえばパガニーニのカプリスのような技巧的で難易度の高い曲でも、難しそうに弾くのではなく、あくまで自然に聴かせているのがすばらしくて。難しさを感じさせないって、本当に大変なことなのです。そうした表現力には、学ぶところが多く、魅力的な奏者です。


選曲はどのようなコンセプトで?

猪居:女性デュオならではのプログラムにしたいと考え、ロックは女性ボーカルの作品に絞りました。その中でも、マドンナやレディー・ガガなど、誰もが一度は耳にしたことのある印象的なフレーズを持つ楽曲を選んでいます。クラシックはヴィヴァルディの《四季》を中心に構成しており、ロックとクラシック、いずれのジャンルにおいてもヴァイオリンの美しさが際立つ作品であることを意識して選んでいます。

宮本:歌詞があることで楽曲の世界観は明確になりますが、それをあえて取り払い、ギターとヴァイオリンだけで表現することで、より自由度の高い音楽になるのではないかと思います。ふたりの楽器がどのように「歌う」のか、そのニュアンスを楽しんでいただきたいです。

ヴィヴァルディの《四季》という誰もが知るクラシックの名曲も、「TwinRoses」ならではの演奏になるのでしょうか?

猪居:編成が変わるだけでもオリジナリティのある演奏になると思いますが、そもそも私は、クラシックの中でもロック好きの方に通じる要素を多く持っているのが、ヴィヴァルディの作品だと感じています。実際、ヴィヴァルディの音楽に影響を受けているロックミュージシャンも多いです。技巧的なパッセージや印象的なメロディ、テクニックなどは、ロックを普段から聴いている方にも響くはずです。また、ロックミュージシャンの中には、音の伸び方やヴィブラートなど、ヴァイオリンの奏法を研究してギターでの音色作りに活かしているアーティストもおり、ヴァイオリンとギターは意外と近しい間柄なのかもしれません。

似た部分がある一方で、擦弦楽器と撥弦楽器の違いや調弦など、違いも多い。だからこそのアンサンブルの面白さもありますか?

猪居:ギターは倍音が多く響きは豊かなのですが、音量がそれほど大きくはないため、共演できる楽器がある程度限られてしまいます。ただ、そうした制約があるからこそ、音色や響きのバランスを繊細に探っていく面白さがあるとも感じています。その中でもヴァイオリンとの相性はとても良く、自然に音が溶け合う感覚があります。ヴァイオリンはピアノやオーケストラなどさまざまな編成で共演されていますが、ギターにとっては、最も自然に寄り添える身近な存在なんです。

宮本:確かにそうかもしれませんね。お互いに無理なく、自然体でアンサンブルができる相性の良い関係性です。今回こうしてお互いの楽器について語り合うことができ、あらためてギターは奥深い楽器だなと感じました。

最後に、この公演に来てくださる方々にメッセージをお願いします。

猪居:今回が初めての共演となりますが、ギターのソロでは決して味わうことのできない音の厚みや、クラシックとロックの要素が交差する新たなレパートリーへの挑戦など、私自身にとってもこれまでにない大きな可能性を切り拓くコンサートになると感じています。笑里さんとだからこそ生まれる唯一無二の世界観を、ぜひ会場で体感していただきたいです。

宮本:前回、亜美ちゃんのコンサートにうかがった際に、ファンの皆さんの熱量を強く感じました。その中で今回ご一緒させていただけることを、とても光栄に思っています。ふたりで音楽を楽しみながら奏でる時間を、会場の皆さんと共有できるのは本当に特別なことだと思います。その瞬間をぜひ一緒に分かち合えたらと思っています。

◎Interview&Text/向後由美 ◎Photo/安田慎一
◎衣装/宮本笑里:ドレス¥50,600(GREEK ARCHAIC KORI/H3O Fashion Bureau)
[お問合せ:H3O Fashion Bureau TEL.03-6712-6180]



7/18 SATURDAY
アンサンブル・ア・ラ・カルト70
「猪居亜美&宮本笑里 Twin Roses」

■会場/あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール
■開演/15:00
■料金(税込)/全席指定 一般¥5,000 学生¥1,500
■お問合せ/ザ・フェニックスホール チケットセンター
TEL.06-6363-7999(10:00〜17:00 土日祝休)