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「藤木大地」スペシャルインタビュー取材日:2025.02.22
本誌「MEG関西版」でコラムを担当する藤木大地が、
奈良県の大和高田さざんかホールに
「藤木大地&みなとみらいクインテット」として豪華ソリストと共に登場する。
今回のコンサートは奈良県が主催し、今年が12回目となる
「ムジークフェストなら2025」のメインのコンサートだそうだ。
コンサートの聴き所などを、このホールで
レジデント・アーティストを務める藤木大地に聞いた。
大和高田さざんかホールには、2022年以来3年間で4度も出演されています。「藤木大地&みなとみらいクインテット」としても2023年に出演されていますね。
ホールは来年で30周年だそうですが響きも豊かで美しく、とても丁寧に使用されていて、市民に愛されていることがわかります。ホールスタッフの皆さんのホスピタリティには頭が下がりますし、「しっかり演奏でお返ししよう」と出演者と話しています。
「みなとみらいクインテット」は藤木さんが横浜のみなとみらいホールのプロデューサー時代に作られましたが、反田恭平、石田泰尚とプロデューサーが代わっても続いています。
僕がプロデューサーの時に「つなぐ、むすぶ、のこす」をコンセプトに、全国のホール企画担当者が魅力的に感じる豪華メンバーによるクインテットを結成して、巡回する提案をしました。今回も豪華なメンバーですよ。前回と同じなのはヴァイオリンの成田達輝さんとヴィオラの川本嘉子さん。もう一人のヴァイオリンは、周防亮介さんから山根一仁さんに、チェロは上村文乃さんから遠藤真理さん、そしてピアノは加藤昌則さんから髙木竜馬さんに代わります。
今回、「ムジークフェストなら2025」の主催公演の一つに選ばれました。このメンバーでチケットが2,500円と格安なので、完売は必至ですね。
大和高田は大阪からも京都からも近いです。今回は「ムジークフェストなら」のフライヤーで大きく取り上げて貰っているので、大和高田さざんかホールの存在が広く知られると良いですね。前半にこのメンバーでブラームス「ピアノ五重奏曲」を全曲演奏し、後半は僕も加わってバラエティに富んだプログラムでお楽しみいただきます。
後半のプログラムを紹介してください。
僕がこのコンサートのホストとして、喜歌劇「こうもり」より「お客を招くのが好き」を歌う所から始まります。マスカーニ「アヴェ・マリア」、モリコーネ「ネッラ・ファンタジア」、村松崇継「生命の奇跡」などバラエティに富んだ名曲の数々を歌います。「みなとみらいクインテット」と僕の歌が一緒になるとどんな響きが生まれるか、どうぞ会場でお楽しみください。
藤木さんは2012年の「日本音楽コンクール」で、初めてカウンターテナーとして優勝されました。それ以降のご活躍もあって、カウンターテナーの概念が大きく変わりました。普段の会話と違う声で歌うのは大変だと思うのですが。
身体を楽器とする僕たち声楽家は、アスリートと同じです。音楽性や経験値は時を重ねることで豊かになりますが、筋肉は確実に衰えます。特にカウンターテナーの寿命は長くないと言われています。僕は自分で衰えを感じ、今まで出来ていたことが出来なくなってまで歌いたいとは思っていません。今はまだ、日々向上している実感があるだけに、ピークを迎えるまでにやれることは全部やりたいと思っています。
最後に「MEG関西版」読者の皆さまにメッセージをお願いします。
改めまして「ムジークフェストなら2025」にお招きいただき感謝申し上げます。日本を代表する豪華メンバーによる「藤木大地&みなとみらいクインテット」で、聴き応え十分なプログラムをご用意しました。しかも破格のお値段でお聴きいただけます。どうか大和高田さざんかホールにお越しください。皆さまのご来場をお待ちしています。
◎Interview&Text/磯島浩彰
◎Photo/安田慎一
◎Hairstyling/RINA YAMAHATA
5/31 SATURDA
ムジークフェストなら2025
藤木大地&みなとみらいクインテット
■会場/大和高田さざんかホール 大ホール
■開演/14:00
■料金(税込)/一般¥2,500
■お問合せ/さざんかホール TEL.0745-53-8200
※未就学児入場不可
