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清水ミチコのシミズム

先日私は、伊丹十三賞を受賞しました。
「コロナ禍にYouTubeで世の中に笑いと驚きをもたらした」
というのが受賞理由とのことで、
特に社会的に役立つことをしたわけじゃないのに、
評価されたというところがとても嬉しかったです。
さすが伊丹十三賞。
何でもコツコツ続けていると、
誰かが見てくれているものだとよくわかりました。
YouTubeに限らず、
ライブなどでネタを考えて披露する、
というのは私の努力のタマモノなどではもちろんなく、
単に性分だと思います。
でも、この与えられた性分こそ、
一人一人の個性が違うから、
聞いてみるとものすごく面白いです。
私の知り合いにはこんな人物がいます。
小さいころから
「さあ、ここにボールはいくつありますか?
数えてみましょう」
と言う、小学校の先生の意図するところが
わからなかったそうなのです。
(なんでわざわざ数えなきゃいけないのだろう?
見ればすぐわかるじゃないか)。
そして彼女が高校生の時にうすうすわかってきたのが、
(自分以外の人間は、見ただけで数を把握できないのではないか、
そして数えないとわからないという方が、普通なのでは?)
ということ。
調べてみたら、自分は「サビタイジング」という
能力の持ち主だったとわかったそうです。
パッと見ただけで、そこにみかんがいくつで、
りんごはいくつあって、赤いボールはいくつで青はいくつあるか。
すぐ察知できるんですよね。
「なんで?すごい!」と私が言うと、
「でも、生活してて何の役にも立たないけどね。
ビタミン剤数えるときくらいしか」、と笑ってましたが。
ナイツの土屋さんは、どこにいても方角がわかるので、
いつイタズラに聞いても西はこっちで南はむこう、
とすぐ正確に答えられます。
人類の不思議がここに。
聞く方はスマホのコンパスで方角を確認しながら、
「当たってる!」などと何度も驚くのでした。
これもすごい才能だけど、

やっぱり「意外と何の役にも立たない」
と言ってました。
MOTTAINAI!(←久々)