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清水ミチコのシミズム

夏になるとやってくるのが蚊と野沢直子ちゃん。
私にとっての夏の風物詩です。
(蚊と並べるな!)
番組の共演者として知り合ってから、
気がつけばもう30年ほどのつきあいになる私たち。
こないだも一緒にごはんを食べてきたのですが、
さすが年季の入ってきた年配者の会話になってきてて、
なんだか自然に「死んだら墓は?」
というナマナマしい話になりました。
日本では火葬が当たり前ですが、
あちらの映画でよく見るお葬式のシーンは
なぜかいつも土葬というイメージ。
土を掘るのもかぶせるのもめっちゃ大変そうですが、
アメリカのお墓事情はどうなっているのか。
サンフランシスコ在住歴20年の彼女に聞いてみました。
「さあ、やっぱ土葬なんじゃないかなあ?」
「じゃあお墓は?」
「たしか、こないだも散歩中に近所に墓地があるなって思ったから、
私もその辺なんじゃない?」と言ってました。
「勝手に入るな!他人の土地へ!」
と、笑いましたが、
結局、なんにも考えてなかったという。
ま、こんなこと考えてもしかたないんですけどね。
ちなみに私は、
気がついたら何もかも全部終わってた、
という家族葬みたいなのが理想。
そういう有名人の話を聞くとさらっとしててカッコいい!
と思っちゃうんですが、
読者の皆さんはいかがでしょう。
ところで日本の夏のお盆は、
死者を迎えたり送ったり、
夏の花火大会にも「送り火」という意味がこもってるらしいよ、
なんていう流れから、
なぜか「花火大会の生中継」に話が転がりました。
「もしもああいう番組に出たら、
タレントはいったいなんてコメントするのが正解なんだ?」
と言いながら、
番組に出たことを想像して二人でやってみました。
いい大人が目をつむると花火が見えました。

「えーと、きれいですね~!」
「今年は音がいい!」
「赤がきれい!」
「去年より赤い!」

など、言えば言うほど、
ボキャブラリーの貧困さが増すばかりでした。
花火中継を一回、
ちゃんと見て勉強してみようと思っています。
(今ごろかよ!)