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NEMOのGood Music A to Z

VOL.49

全国おしぼり協同組合連合会が10月29日は「おしぼりの日」と制定しているようで「て(10)を(0)ふ(2)く(9)」の語呂からきているそうです。おしぼりは皆さんも各々様々な場所でお世話になってますよね。さて、時短営業も緩和され都内では夜遅くまで営業する飲食店も増えてきました。私もおそるおそるですが先日とある「スナック」に入ってみました。何軒かあるなかで一番地味で人が少なそうなお店を選び、アウェイの飛び込みでしたが、扉を開けるとカウンターに80代のおじいちゃんが一人。そして「いらっしゃ〜い」と70代くらいのママさんが出てきまして、続いてママさんと同じくらいお歳を召した女性スタッフが「こちらどうぞ」と出てきました。40代の私なんぞ若すぎて完全に場違いなのは明らかだったのですが、そんなことは微塵も見せず快く招き入れてくれました。ウィスキー水割りを1人ちびちび飲んでいると、おじいちゃんがおもむろにカラオケを。流れてきたのは松島アキラの「湖愁」。私はまったく知らず「だ、だ〜〜れ〜〜?」状態。続いて鶴田浩二の「赤と黒のブルース」。これもまた「だ、だ〜〜れ〜〜?」私のふた回り上の世代の歌が連発し、赤木圭一郎、ジェリー藤岡などまったくわからない歌が続きました…。お手洗いにいって戻ってくると、スタッフさんが新しい「おしぼり」を丁寧に渡してくれました。あったかい…。あ〜良いな〜、スナックの気取らぬ安心感…。そうこうしていると「やってるわ!!よかった!ママ元気?」と常連さんらしき方々が徐々に入ってきて久しぶりの再会を喜んでいました。気づけば満席。笑。そろそろ私もお暇を。となりに座ってきた別のおじいちゃんが「そんな遠くから来たのか?俺も昔そこに住んでたよ」など言ってくれて…。こんな他愛もない会話、カラオケ、常連さんとママさん、そして、あったかいおしぼり。普通の日常がちょっとずつ戻ってくれたらと願うばかりです。そんな馴染みのスナックに久しぶりに行こうかと思っている君たちに捧げる1曲はこちら!

「TheVeryBsstOfARETHAFRANKLIN」ARETHAFRANKLIN
2016年作品Amazon音楽ランキング2385位

アレサフランクリンというアメリカはメンフィス出身の女性ソウルシンガー。2018年76歳で亡くなっています。”クイーンオブソウル”と言われるほど超有名、超一流な方でありますが、先日「アメイジング・グレイス」という1972年にロサンゼルスの教会で行われたライブを収録したドキュメンタリー映画が公開されて話題となりました。非常に良い映画でしたね。ネタバレになりますが、私の感動ポイントとしては、アレサが常にまっすぐ前を向いて、周りのバタバタにも動じることなく歌い続ける姿勢、これに感銘を受けました。スタッフにイラついたり、細かいこと言ったりすることもなく、自分のすべきことを半端ないクオリティーで歌い放つ。心に響く素晴らしい歌でした。また、ドラマーのバーナードパーディがカラーで動くあの頃の映像って見たことがなかったのでそれも感動。さらにミックジャガーの横に先日亡くなったチャーリーワッツがいて、たぶん2人でプライベートで見にきていたんだと思うと、これまた感動。あと、アレサのお父さんが歌っている最中なのに、アレサの顔の汗を「雑」に拭く。すごく雑に。笑。も〜あったかいおしぼりで丁寧に拭いてあげてくださいよ。本番中なんですから!!というわけで今回は「O.(おしぼりで)K.(顔や手以外を拭く時も)N.(なるべく)A.(あたたかい方でお願いします!)」的ミュージックでした!