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NEMOのGood Music A to Z

VOL.28

毎年この号の原稿を書くときはイブの夜に書いていたので、クリスマスなのに誰も相手がいないという切ない気持ちで書いていたのだが、今年はいつもより締め切りが早くなっており、切なくなる手前で原稿を書いている。編集長お気遣いありがとうございます!ところが、そんな親切心を無下にするように、書き始めはクリスマス手前であったが結局いま締め切りを大幅に遅れクリスマスを越えてしまって書いているという。。。申し訳ない。泣。越えたからには無駄にせずクリスマスの時にあった出来事を書こうと思う。なにがあったか?結論から言うと、俺はクリスマスに仕事でとあるライブ会場を下見に行っていた。泣(2回目)。事前に会場に電話すると今週末ライブがあるので見に来てください!とのことで、クリスマスコンサートに1人で行く事になったのだ。100組ほどの親子連れのお客さんの前にバンドが登場してきた訳だが、演奏が始まると、いきなりドラムの人が気になってしまった。彼は40代半ばくらいの男だが、フィル(おかず)をやってシンバルを叩く時だけ、異様に音がでかいのだ。そこ以外は、音量をわきまえてバランスよく叩いているのだが、フィルになると彼のなんらかのスイッチが入るのか、ドバ〜〜ン!ガッシャーン!!と手加減なくまるで硬いコンクリートにヒビを入れたいかのように思いっきり強く叩く。なぜだか彼はその時だけイキッテいる。俺は思った「こいつエッチ下手だな…」俺は演奏とエッチは一緒だと思う。バンドで言うならそれぞれのパートによってもエッチの仕方が変わってくる。ベースは「奥手」ギターは「ソロが長い」ボーカルは「自分よがり」キーボードは「指先テクニックだけ」そしてドラムは「フィルが得意」なのだ。そのフィルが彼は雑なのだ。彼に彼女、奥さんはいるのだろうか?肝心なところでどえらいフィルが叩き込まれて「痛い!!」とならないのだろうか?きっと彼が長続きしないのはフィルがでかいせいだ。(勝手に)じゃあ、俺は?というと…俺はドラムも叩けるし、ベースもギターも弾けるし歌も歌えるのだ!ガハハハ笑。あ。キーボードは弾けません。というわけで、みんなも普段のエッチを見直しなさい。女の子は男が思っているほど強くしてほしくないのだぞ!そんな勘違い男たちに今日はこの1枚。

「CompleteImperialRecording」SnooksEaglin1995年作品
Amazon音楽ランキングブルースカントリー553位

スヌークス・イーグリンというアメリカニューオリンズ出身、盲目のギタリスト&ボーカリストです。「人間ジュークボックス」と言われ基本はブルースマンですが、様々なスタイルのギターをミラクルに弾いてくれます。俺は、いまはなき横浜本牧のBLUESCAFEというお店で、彼のライブを見に行った事があります。その時はミーターズのベーシスト、ジョージポーターJrと一緒に来日してものすごいライブを繰り広げました。ずうずうしくも俺はライブ後にギブソンの335(クールドライブ時代にメインギターで使用)を持って行き、楽屋に押し掛け、ギターの裏にサインして!と頼みに行きました。目が見えないのでどうサインするのか?彼はおもむろにマジックでまっすぐ1本の線を弾き始めました。ゆっくりとその線は直線に伸びて行き、その後どうするのか?じーーっと見つめていたのですが、その線が30cmほど伸びたところで、ピタっと止まり、「はいできた!」と終了。笑。隣にいた奥さんが「日によって渦巻きを書くときもあるし、いつも違うのよ!」なんて笑っておりました。2009年にお亡くなりになってます。ご冥福をお祈りします。というわけで今回は、「G.(楽器パート)によりT.(得意技)がそれぞれあるけどO.(女の子)にはY.(やさしくね)!的なミュージックでした!