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清水ミチコのシミズム

先日、青木さやかさんプロデュースのトーク&ライブに出ました。
青木さんの頑張りでチケットも完売、
大成功でした。来てくださった皆さん、
ありがとうございました!
青木さんは素直な人で、
例えば「その青木さんのアイデアすごくいいね」などと褒めると、
普通は「とんでもない」とか「そんな事ないです。
◯◯さんの方が」などと謙遜してくるものですが、
それがまったくない。
「そうなんですよ。ありがとうございます。
実はこれは」と、説明が始まったりして率直なんですよね。
私がつっこむと
「あ、謙遜しなくちゃ」などと笑うのですが、
チャーミングで大人ぶってないというか
無邪気なところは意外だし、魅力的な一面です。
おととしは、渋谷のライブハウスでチャンス大城さんのサックス、
青木さやかさんのピアノという組み合わせで、
めずらしく一緒に演奏なさったそうでした。
この組み合わせだけでも面白いコンビですが、
ちゃんと笑いも取らない方向で真面目に二人でリハーサルし、
しっかり演奏したそうです。
私が後日、「本番どうだった?」と聞くと青木さんが
「いやー、それがものすごーくよかったんですよ。
びっくりしました。拍手が鳴り止まなかったです」と青木さん。
「自画自賛だなあ」と笑ってると、
その話をじっと聞いてた芸人のAさんが、こう言いました。
「オレ、その場にいたよ。青木」
「あ、そうなんですか。どうでした?」
「いや、客席からしっかり見てたけどさ。
あれはものすごく普通だろう」

「え?普通ってことは良くも悪くもないってことですか」
「そうだよ。拍手だってそんな感じだっただろう」
と言うのでまた爆笑でした。
Aさんはいたって真面目な顔で、隣には驚き顔の青木さん。
それを笑ってる私という、三者三様の顔が並んでました。
「現場にいたけどあれはすごかった!」
「いえいえ、とんでもない!」
という流れはよく聞きますが、逆。
青木さんの自己肯定感は、
これからもおそらく私にからかわれていくと思われます。