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清水ミチコのシミズム

NHKで1969年の紅白歌合戦・リマスター版を放送してました。
もともと紅白好きな私なのですが、3時間あっという間でした。
フィルムが古すぎて時々画像が止まりますが、
そんなことはご愛嬌に感じます。
きっと大変な作業なんでしょうが、またやってくれないかなあでした。
なんであの時代は大人がみんな清純なのでしょう。ものすごく可愛い。
紅が勝つか、白が勝つかと、
ハッキリ対戦番組でもあったことをなつかしく思い出しましたが、
一生懸命やってやるぞ!感に満ちています。
人間性がどこか裕福な感じがするのも不思議です。
スピード命!ではなくて大人の余裕で遊ぶ。
とはいえ、ハッキリ言って今の人よりもフケては見えるのです。
年齢は若く、ルックスはシブいのに清らかでリッチという謎。
最近よく聞く「番組で爪あとを残そう」
などという言葉がなかったからなのでしょうか。
「個」よりも「和」という気風で芸能界ってこんなにいいもんだったんだな、
と思いながらながめてました。
昔はマイクが細長かったんだとか、
美空ひばりさんはすでに別格だったとか、
鞍馬天狗のコントでの高橋英樹さんマジ大活躍など、再発見だらけです。
中尾ミエさんは後年、弘田三枝子さんを
「きれいになっちゃったらパンチがなくなって」とハッキリ言ってましたが、
その前はどんなによかったんだろう!と思わせるほどの歌唱力でした。
中尾ミエさんはいつもズバリ言うから面白いです。
個人的にはたまたま、
番組で私の実家のお店に来てくださったことがあったのですが、
当時のスタッフが一丸となって掃除し、オシャレをして、
店内に花を飾ってお迎え
した中、あっけらかんと
「狭いわね〜」。

ウケました。真実をつかれると何も言えませんよね。
(やかましいわ!)あとどうでもいいことですが、
「グッナイベイビー」を歌ったキングトーンズのボーカルの方が、
誰かに似てるなあ、と悩んでたら、
オットが「ダイアンの津田さんじゃない。」
と言いました。スッキリ。