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清水ミチコのシミズム

2023年が始まりましたね。
みなさま、今年もよろしくお願いいたします。
昨年の話になりますが、
私にとってのサッカーワールドカップの優勝は「Abema」の存在でした。
まず自宅のテレビから簡単に観れたこと、
解説が本田圭佑さんで、めちゃめちゃ面白かったこと。
「ホンマにアイツ汚いわー」など、関西弁のせいか、
じわじわ感情まで素人にも伝わってきて、
こんなチャンネルがあった事が個人戦での勝敗を決めました。
しかも、カメラの位置をこっちから操作できるんですね。
日本側、対戦相手側、キーパー側からと、
ボタン一つでお好み次第に勝手に視聴できるなんて。
いつのまにカメラ何台置いてたの?でした。
終了直後の渋谷の交差点の定点カメラにもびっくりです。
世の中には歩きながら観てる人がこんなにいる。
むしろそのために外にいたという、
騒ぎたい欲望も中継されてた事になります。
12月はお笑いの祭典「M-1グランプリ」もとても盛り上がりました。
ここでも今や、ただ観てるだけではありません。
採点方法にも一家言ある人がたくさん。
ネットでは喜びや怒りでもずいぶん沸いてたようです。
私はふと、大雑把に思いました。
なぜか男はトーナメントが異様に好きな生き物なんじゃないか、と。

言っちゃなんだけど、コトがトーナメント形式になるやいなや、
とたんに熱くなって口角泡飛ばしがち。
この感じは常にだんぜん男性が多いし、本気度が違う。
ガルルルルと、うなり声が聞こえます。
トーナメントという形式がどこかで始まったら、
観てるはずの彼らはすでに、
トーナメント戦に出ている側の人間になって土を払っているのです。
渋谷で騒いでたのも男性がほとんど。
トーナメントには出てないけど、出てたという。
そんな真剣さ、深刻さが漂います。
男女同等とは言え、個性の違いは案外しっかり。
同じお笑いでも、女性がそこまで盛り上がらないのは、
トーナメントにはつきあえるけど、
そこまで根っからは好きじゃない、
むしろ楽チンに楽しみたい、
というのが根底にあるからなのでは?
と思った年末でした。