HOME > MEGLOG【編集日記】 > <レポート!>舞台「THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー」

MEGLOG

 先日、東京の世田谷パブリックシアターで、舞台「ビッグ・フェラー」を観てきました。東海エリアでは6/28(土)・29(日)に豊橋で公演がありますので、今回は先取りレポートを掲載します。
 舞台はニューヨーク。IRA(アイルランド共和軍)NY支部のメンバー達の1972年(血の日曜日事件)から2001年(9.11同時多発テロ)までを描いています。あらすじと内容は文末に掲載しますが、とにかく全てのキャストがハマリ役でした。IRA NY支部のボス、“ビッグ・フェラー”ことコステロ役の内野聖陽をはじめ、成河(ソンハ)、浦井健治、明星真由美、町田マリー、黒田大輔、小林勝也と、翻訳劇としての違和感を全く感じさせない演技ぶりに感心。これは素晴らしいキャスティングでした。特に内野聖陽はボスとしての懐の深さを持ちながら、酒飲みで、ユーモラスでもあるビッグ・フェラーの複雑な役を完璧に(本当!)演じ切っていました。物語の展開も、政治的でシリアスな題材でありながらスピード感があり、かつ、ユーモアもふんだんに盛り込まれているので、最後までダレることはないです。ただ、開演前にパンフレットを購入して、予習するといいかもしれないです。IRAについてや、その時代背景を解説されています。上演時間の間中どっぷりとその世界に浸れる、骨太で観応えのある作品でした。内容とあらすじは以下の通り。是非ご覧ください!

(FUKUMURA)

●内容
舞台はニューヨーク。
1972年から2001年までの30年にわたる歳月の中に展開する、
特殊な使命を帯びた男たちのドラマ!

「信念」を持って生きてきた人々が、その「信念」に、ある日ふと疑問を抱いてしまったら? 殺伐とした世界の中で、拠りどころとすべき本当のアイデンティティとは? 愛する人を犠牲にしてまで守らなければならない、彼らの正義とは?
民族紛争というシリアスなテーマを扱いながらも、セリフは躍動感にあふれ、時として喜劇的、ストーリー展開はスピーディーでミステリアス、そして最後にひかえる大どんでん返し!イギリスの人気劇作家の作品が、内野聖陽はじめ魅力的な夢のキャスト陣と、本年度の読売演劇大賞で最優秀演出家賞と大賞を受賞という快挙を果たした若手筆頭演出家・森新太郎により本邦初演で上演されます。2014年の初夏を飾る話題作にぜひご期待ください!

●ものがたり
1972年、ニューヨークのアイリッシュレストランでは「血の日曜日」(注)の追悼集会が開かれていた。IRA(アイルランド共和軍)のNY支部リーダーのコステロ(内野聖陽)は対イギリスへの報復と組織強化への思いを熱く語る。
彼らIRAの活動家たちの隠れ家は、マイケル(浦井健治)のアパートメント。しかし活動家といっても、彼らの日常はごく普通のNY市民であり、コステロのようにアメリカンドリームをつかんだ経済的成功者もいれば、マイケルのような消防士も、警察官もいた。
アイルランドから彼らのもとにやって来たIRA兵士でお調子者のルエリ(成河)は、ある日バーで親しくなった女性をアパートに連れ込むが・・・。
(注:1972年1月30日、イギリス軍が公民権運動デモ中の非武装のアイルランド市民を殺傷した歴史的事件)

<公演概要>
6/28 SATURDAY、6/29SUNDAY
「THE BIG FELLAH ビッグ・フェラー」 豊橋公演
◎作:リチャード・ビーン ◎演出:森新太郎 ◎翻訳:小田島恒志
◎出演/内野聖陽/浦井健治/明星真由美 町田マリー 黒田大輔 小林勝也/成河
■会場/穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
■開演/各日 14:00
■料金/S¥7,500 A¥6,500 ほか ※未就学児入場不可
■お問合せ/穂の国とよはし芸術劇場PLAT TEL.0532-39-3090 H.P