HOME > Web 限定インタビュー > 「宮尾俊太郎」インタビュー


「宮尾俊太郎」Web 限定インタビュー
取材日:2016.11.02


11月9日、愛知県芸術文化劇場大ホールで開催されるシンデレラで、
王子様役を演じる宮尾俊太郎さん。
バレエダンサーだけでなく、日本テレビ系「アナザースカイ」の司会や、
現在放映中のTBS系ドラマ「IQ246〜華麗なる事件簿」の山田次郎役など、
幅広く活躍されています。
今回のシンデレラへの思いを語っていただきました。

11月9日のシンデレラ公演がいよいよ迫っていますが、どんな舞台になるのでしょうか?

シンデレラは今まで東京で舞台を重ねてきましたが、地方に出るのは今回が初めてなのです。豪華なセット、美しく煌めく大掛かりな舞台で、幕が開いた瞬間に絵本の世界が目の前に広がります。きっと全てのお客様が引き込まれてしまうと思います。熊川哲也さんが作り上げた至高の世界観は、美しすぎるという表現がぴったりかもしれません。出演する私も本当に心が躍ります。楽しみにお越しください。

宮尾さんは王子様の役柄ですね。どんな王子様になるのでしょう?

シンデレラに登場する王子様は、女性の着ているものやお金と関係なく、目の前の女性を見つめて、その人自身の魅力に恋をします。そしてシンデレラの家に行き、みすぼらしい格好はしていてもシンデレラの心の美しさに気づき、愛を誓うというストーリーですね。私自身もそうありたいと思っていますし(笑)、その純粋な姿は現代にも通じる心の有り様だと思います。今がたとえネガティブなものであっても、夢見て信じるということが、もしかしたらその人の人生を変えるきっかけになるかもしれない。そんな深い意味も含んだ王子様を演じていきたいと思います。

宮尾さんにとってシンデレラは、特別な演目なのでしょうか?

そうですね、やはり特別です。熊川さんがプロデュースしたバレエで、初めて熊川さんが踊らずキャスティングした舞台がシンデレラでした。その初演の初日に私が踊ったのですから、その時のプレッシャーが今でも忘れられません。長い時間をかけて作り上げた舞台でしたので、特別な思いがあり、今でも、これからも、私にとっては特別な演目になっていくと思います。

名古屋はバレエ人口が多いと言われていますが、名古屋にはどんな印象をお持ちですか?

東京のお客様は素直、大阪のお客様は熱い、そして名古屋のお客様はその両方を持ちつつ、あたたかいなと思います。心の底から楽しみにして観に来てくださっているのを感じますね。変に構えていないというか、演じていてとても気持ち良いと感じています。

シンデレラストーリーは、一般的にサクセス・ストーリーや、人生の転機のようなものを想像させますが、宮尾さんにとって人生の転機は?

バレエとの出会い、そして熊川哲也さんとの出会いです。熊川さんのバレエを観たことがバレエとの出会いでしたし、バレエへの道に進んだことで、バレエが軸になる人生になったわけですから。


バレエを続けてきて、辛かったこと、そして喜び、両方のエピソードを教えてください。

バレエをやっていて辛かったことは、熊川さんが求めるレベルが高すぎて、それについていけず毎日スタジオに行くのが嫌でたまらない時期がありました。その気持ちに負けてはいけないという思いで乗り切りました。辛かったという言葉とは少し違うかもしれませんが、思い返せばそれが辛かった思い出でしょうか。でも今では辛くないかというと、そうではなく、やはり今は今で別の悩みを抱えています。一方で、喜びというのは、この辛さの延長線上にあるもの。例えば時間をかけて大勢の人が関わって作り上げた舞台は、無事にやり遂げた時の達成感が素晴らしく、なんとも言えない満足感を味わいます。これが喜びになるわけです。辛さと喜びは、お互いに同じ線状にありながら、エンドレスでやってきます。バレエをやっている限り、年齢を重ねるとともに、この辛さと喜びの種類は変わっていくと思いますが、終わることはないでしょうね。


お休みの日は何をして過ごすことが多いですか?プライベートとバレエの切り替えは?

休みの日は、基本的に体を休めることを第一にしています。踊っている時間が長いので、休みは体を休めてケアすることに集中しています。そして時間があれば必ず家の掃除をしています。身辺をきれいにすることは私にとってはとても大切で、家の中がきれいな状態なら、次の準備ができている証拠なのです。

バレエダンサーにとどまらず、司会、ドラマと幅広く活躍されていますが、今後はどのような展開を考えていらっしゃいますか?

同じ演じることですが、バレエとドラマや舞台は全く表現が違います。ドラマの仕事がバレエに影響することはないし、その逆ももちろんありませんが、ドラマの仕事で出会った人たちの仕事の進め方や考え方、勢いみたいなものはとても勉強になっています。今、TBS系のドラマに出演しており、織田裕二さんとご一緒していますが、いろいろなことを教えていただいています。今後もこうした別のジャンルに挑戦しながらも、バレエを主軸に多くのお客様に観ていただきたいと思っています。

最後に、シンデレラの一番の見どころは?

全てが見どころではありますが、2幕目の私の登場シーンは是非しっかりと観ていただきたいです。私の持ち味である”華やかさ”で、舞台を一瞬にして明るくさせます!(笑) 是非シンデレラの魔法にかかってくださいね!

◎interview&text/近藤マリコ


11/9 WEDNESDAY
熊川哲也 Kバレエカンパニー
「シンデレラ」

チケット発売中
■会場/愛知県芸術劇場 大ホール
■開演/18:30
■料金(税込)/S¥14,000 A¥10,000 B¥8,000 C¥6,000 D¥5,000
■お問合せ/CBC テレビ事業部 TEL.052-241-8118(平日10:00〜18:00)