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「山内惠介」スペシャルインタビュー
取材日:2023.08.26 


演歌・歌謡界の第一線で活躍するスター歌手。
現在、「コンサートツアー2023 ~歌うこころは万華鏡~」の真っ最中で、
大阪公演は10月23日にフェスティバルホールにて開催される。


今年の5月に40歳という大きな節目を迎えられたとか。2001年に17歳でデビューしてから歌に打ち込み、北海道でのラジオの仕事などでリスナーと絆を深め、徐々に多くの人々の心を掴んで、2015年からはNHK紅白歌合戦に8年連続で出演を果たすまでになりましたね。

しっかりと力を付けていけばきっと世に出られると思い、ひとつひとつのことを大切に頑張ってきたら、お客さまはそれをちゃんと見ていてくれた。応援してくださった皆さんには、本当に感謝しかありません。

デビューから23年。世の中の音楽の聴き方も変化し、今やネットでのサブスクが主流の時代ですが、シングルCDを新装盤で次々とリリースし、カップリングを変えながらロングセラーを続けられています。

いろんな聴き方をしていただいていいんですよ。あの曲なんだっけ?ってフレーズなどで検索したらスマホですぐに聴ける、昔からしたら夢のような仕組みがあるんだから、それを利用しない手はない…自分もそうやって過去の名曲をよく聴いています。でもCDにはCDにしかない魅力もある。沢山の方に“山内惠介”の歌を、長く聴いていただけたら嬉しいです。


3月1日に発表した楽曲『こころ万華鏡』が、オリコン週間シングルランキング(3月13日付)でこれまでで最高順位の2位を記録して、現在も大ヒット中です。

シングル曲は、ずっと恩師である水森英夫先生に曲を書いていただいていたのですが、今後の25周年などを見据えた長期的展望で何か新しいことにチャレンジしたくて、作詞はお馴染み松井五郎先生、作曲はクラシック・シーンで活躍されている村松崇継先生と初タッグを組ませていただきました。こころを万華鏡に重ねて、人生もこころも一瞬として同じ形がないからこそ、今を“いのちまっすぐ生きてみろ”そうすれば“そこがまっすぐ道になる”という力強いメッセージで、聴き手の背中を押すような「応援歌」になっています。ピアノに導かれた美しい序曲のような部分で始まり、そこから少し間を置いて、一気にドラマティックに幕を開ける、まさに村松先生ならではの作風で、今までにない新境地を開いていただきました!

「歌うこころは万華鏡」と、今年のツアーのテーマにもなっていますね。

客席とステージが一体となって、会場全体が万華鏡のような雰囲気に包まれる、そんなコンサートを目指します。お客さんも積極的に声を出したりして、ぜひパフォーマンスに参加して欲しい。一緒にアミューズメントを楽しみましょう。

大阪の皆さんもきっと楽しむ気満々で、今からコンサートの日が待ち遠しいはずです。

キャンペーンでも凄くお世話になっていますし、何と言っても大阪は、僕の歌手人生において記念すべき初座長公演を2017年にやらせていただいた忘れられない場所、夢を叶えてくれた街です。今でも新歌舞伎座に行くと実家に帰ってきたような懐かしい気持ちになります。それに大阪弁の響きが大好き!ふだんから「いらっしゃい!(※桂文枝師匠風に)」も「何でやねん!」も普通に使っています(笑)。実は僕の歌で、人情に厚い街・大阪のことを謳ったものはあまりないのですが、2013年に兵庫と東京で上演された初主演舞台《曽根崎心中》の劇中歌である『恋の手本』は強力なご当地ソング。あと2008年発売の8枚目のシングル『恋する街角』にも「雨の大阪 道頓堀あかり」という歌詞が出てきますよ。

歌の中に全国の様々な土地の風景が息づいていますね。そういえば九州のご出身なのに、北海道を舞台にした名曲も多いです。

地元の出身ではない僕が歌うことで、“郷愁”とは違うしみじみとした“旅情”を感じていただけたらと思っています。僕の歌で大阪の方にも北海道に興味を持ってもらえたら嬉しいし、北海道の人が『恋の手本』を聴いて「お初天神に行ってみたいな」って思ってくれたら素敵です。そうやって人と場所とを繋ぐ役割が果たせたらいいですね。

オリジナル曲も名曲揃いですが、カヴァー曲もまた魅力的です。最近、歌ってみて手応えを感じたカヴァー曲ってありますか?

僕は美空ひばりさんに憧れて歌手を目指したので、大好きな曲もいっぱいありますが、今年の北海道ツアーで『愛燦燦』を従来の語りかけるような歌い方じゃなく、大胆にもロックテイストにアレンジしてシャウトするように歌ったら凄く気持ち良かった。お客さんもそれを好意的にキャッチしてくれたので、また機会があれば披露したいと思っています。

9月20日には今年シングル第2弾となる新曲『海峡浪漫』もリリースされたばかりです。

基本的に1年に1枚のペースなので、2曲出すのはデビュー10周年と東日本大震災の復興を祈念した2011年以来になるのですが、今回は40歳のスペシャル。しかもこの『海峡浪漫』は一昨年リリースした『古傷』(大志盤)のカップリング曲として好評いただいた『千島海道』という曲を、新たな歌詞で生まれ変わらせたもの。間宮海峡を発見した江戸時代後期の探検家・間宮林蔵を主人公に、道を切り拓く男の浪漫を歌った、節目の年に歌うにふさわしい王道演歌になっていますので、どうか『こころ万華鏡』共々、よろしくお願いします!

ところで、美味しいものがいっぱいの大阪で、山内さんとっておきの大阪グルメは?

てっちりです。てっちり最高!今回も昼間からいっぱい食べようと思っています。では、皆さんにまた会えるのを心待ちにしております。“待っててなぁ”

◎Interview&Text/東端哲也
◎Photo/安田慎一



10/23 MONDAY
「山内惠介 コンサートツアー2023 ~歌うこころは万華鏡~」
■会場/フェスティバルホール
■開演/15:00
■料金(税込)/全席指定 ¥7,800
■お問合せ/ページ・ワン TEL.06-6362-8122(火・木11:00~16:00)