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VOL.72
先日、大阪と名古屋のライブツアーがありまして、おかげさまで名古屋でも大盛況だったのですが、ちょっとした事件がありまして。いつもはメンバーといっしょに機材車で移動するのですが、別件があって私は大阪ライブの前日にひとり新幹線移動しました。品川発―博多行。大阪駅に着いて新幹線を降りてしばらくして、財布の入ったショルダーバックがまるごと無いことに気づきました。ギターもスーツケースも携帯もチケットも全部確認して降りたはずなのに、財布がない…。必死に思い返してみると大好きなシウマイ弁当を食べる時に座席の下に潜り込ませていたのを思い出しました。シウマイ弁当に気を取られすぎていた。あかん…。で、急いで財布カムバックの方法を考えました「新幹線の中に警備員らしき人が2人はいたな。駅からその警備員に連絡して探してもらい、あったら岡山駅あたりで大阪行きの新幹線の警備員に渡してもらい、私が大阪のホームで受け取る!」という最速のシナリオ。さっそく駅員さんを探して「財布を新幹線の中に忘れてしまいました!」と伝えると「忘れ物預かりセンターに行ってください。そこを右に曲がって中央窓口の方です」と冷静に言われ、あせっている私は「え?駅員さんが今携帯で新幹線に電話してくれればいいじゃん!」とブツブツ思いながら小走りに忘れ物センターに向かいましたが駅員さんがあっさり説明してくれたよりはるかに遠い…。5分後やっと辿り着いた頃には少しイライラが増してきており、もし塩対応でもされたら強めに言っちゃうかも!くらい思っていましたが、窓口に着くとそこには大きく「カスハラはいけません!」「過度のクレーム禁止!」という看板が貼ってあって先手を打たれている。でもそうっすよね、俺みたいなあせったアホが、自分本位な最速のシナリオを考えて、それにそぐわない対応されて怒る人もいるんだろうな。と思いとどまりました。冷静に話そう、そう決めて深呼吸をしてゆっくりと窓口に向かいました…つづく。というわけで、そんな私と同じく、全部チェックしたのに財布を忘れるサザエさんな君たちに捧げる曲はこちら!
「Mr.Bojangles」Jerry Jeff Walker
1968年発売 Amazon音楽ランキング317716位
ジェリー・ジェフ・ウォーカーさん。アメリカのカントリーニュージックのシンガーシングライター(1942-2020)です。カントリーに私は疎いのですが、この人が作った『Mr.Bojangles』という曲が好きで、オリジナルが入っているこのアルバムを買いました。全曲非常に聴きやすく、落ち着いていて、素朴で、ちょっとROCKよりの曲もあり良いアルバムです。『Mr.Bojangles』は以前ご紹介したSammyDavisJrやNittyGrittyDirtBandやBobDylanなど様々なアーティストにカバーされていて、監獄にいた老いぼれたタップダンサーが愛犬を失った悲しみや孤独を抱えながら語るという歌詞。哀愁たっぷりの名曲です。私がなぜこの曲を知ったかというと実は「イカ天」でした。どぶろギターを膝上に横たえ、スライドバーだけで1人で歌っていた人がいました。とても上手で感動したのですが、当時の審査員が「あくまでもイカすバンド天国なんだから!バンドでやってほしいんだよ!」という元も子もない苦言を呈しておりました。(この苦言は審査員の中で流行って、その後もソロアーティストに必ず言ってました。(笑)当時の審査員さん、ソロアーティストが出ていたおかげで私のように今でもこうして曲が心に残っていることもありますからね…!というわけで今回は「J.(JerryJeffWalkerさんのように)O.(落ち着いていたら)G.(51歳で大阪で)M.(無一文にならない気がする!)」的ミュージックでした!











