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NEMOのGood Music A to Z

VOL.30

最近「シティーポップ」という言葉を良く聴きますが、同じようにジャジーでファンキーで心地よい音楽が90年代にも流行りました。ラブタンバリンズ、モンドグロッソ、フリッパーズギター、ピチカートファイブ、オリジナルラブ等がいて「渋谷系」と言われてましたね。ちょうどそのころ若者の間では「クラブ遊び」(DJがいてダンスフロアーで踊るクラブの方)が流行っていて、自分もクラブに遊びに行っておりました。ママさんがいてボトルキープする「クラブ」じゃない方です(笑)。東京は西麻布のイエロー、発音は野球の「イチロー」と同じで「イエロー」。とか、青山のブルーとかに行ってたわけですが、キレイでカッコいい女性がたくさんいましたね。ほぼ真っ暗でシルエットしか見えないのですが、とんがったオシャレな女性が踊っている。カッコいいし、エロい。でも、20歳そこそこの俺は今より10キロ痩せていて、そこそことんがっている風にしておりましたので(笑)、本当ならそんな子たちを見ただけでピンコ立ちしてしまうところを、脇目も振らずスピーカーの前で踊っておりました。のちのちクラブ遊びはお茶の間に広がるほど流行ってしまい、「ナンパ目的」の野郎どもが増えてしまったのですが、俺が行っていた頃はみんなちゃんと音楽を聴きに行ってたので、俺も女の子目的ではなく音楽を聴きに行ってました(笑)しかし唯一そんな子たちとの接点がありました。それは黙々と踊っている後ろから女の子から言われるわけです「火かして」と。その「火かして」というのが「話そう」の合図でもあるわけです。いや、単に火を借りたいだけの時も有りますけど(笑)だいたいそのきっかけで会話が始まるのです。ライターの灯りに照らせれた顔が近づいてくる。タバコに火をつける。これがいいんですよね。また音楽が大音量だから耳元に近づいて話さないと聞こえない、う〜近い。エロい。その後どうなったかは…しょないで。(古っ)というわけで、そんなアムラー、まちがえた、クラバーたちに送る1曲はこちら!

「PURDIE GOOD」 BERNARD PURDIE 1971年作品
Amazon音楽ランキング 31,889位

バーナード・パーディーというアメリカ生まれで主にソウル系、R&B系ドラマーです。数々のアーティストのレコーディングに参加し、2000〜3000曲は越えているかもしれません。以前、ルイアームストロングのアルバムの話でも触れましたね。この人にしか叩けない独特なグルーヴがあり、俺の解釈ですが、4拍子の「1」を点として「2,3,4」とぐるっと円を描き「1」に戻る。そんなイメージのリズムに聞こえるのです。90年代に田島貴男さんとまだ人気が出る前の鈴木杏樹さんが司会をしていた「モグラネグラ」というマニアックな音楽テレビ番組があり、そこで彼を知りました。当時クラバーだった俺はDJもやっていたのですが、このアルバムの「Cold Sweat」は毎回のようにかけておりました。ビートルズの曲も何曲か叩いていると本人は言ってますが、どの曲か?は定かではありません。ただ、俺の意見としては「マジカルミステリツアー」の1:13〜1:26の間だけ彼なんじゃないか?と勝手に思っています。というわけで今回は、「K.(身体を)Y.(揺らした)90年代、今じゃH.(腹が)Y.(揺れてます!)」的なミュージックでした!