HOME > 清水ミチコのシミズム > 清水ミチコの「シミズム」#93
昔のようにお酒を飲まなくなった私。
飲まずに打ち上げに参加したり、
誰かのお祝いでの乾杯でもノンアルコールです。
けれど決して健康的な理由からではありません。
いつか泥酔した私は、人にからんでたらしく、
しかもそれが記憶にも全くないんですよね。
さらに、その場にいた人に
「私どんなだった?」と聞くと
「ああ、酔ってたから仕方ないよ」などと、
なんとなくにごされるのでした。
にごされるほどのことをしたのだな。
この日が私の大きなブレーキとなりました。
そんなことを思い出したのは、
先日、女性芸人仲間のAさんと、
二人でご飯を食べた時のこと。
Aさんはこの間ドラマで大きな役をもらって大活躍したばかり。
先月、その番組の打ち上げがあったのだとか。
楽しく乾杯などし、讃えあうメンバー。
しばらくすると監督がカウンターから、
Aさんを手招きするので隣に座ると、
こんなことを言われたそうです。
「あなたにお願いして本当に良かった。
心から思ってるんだよ、ありがとう。」と、ほのぼの。
ところが、監督はもともと根が正直なのか、
酔いが回って口がすべったのか「そりゃあさ、
ある時は局の偉いさんがオレんとこやってきて、
Aのセリフを減らせねえか、
と何べんも聞かれたりしたこともあったよ。」
「え」と、突然の話の流れに戸惑うAさんでしたが、悪気はなさそう。
「あはは、そうだったんですね」と、
気丈にもできるだけ逆に明るい返事をしたそうです。
こういうことってありますよね。
気分を害した時は一瞬で隠すというか、感情を抑えこむ。
なんとなく社会とはそういうものと教わってきた世代なんですよ。
「そうだよ、スポンサーですら怒ってる人もいた。
役を減らせと。」
だけど、オレはオマエの頑張りを見てるうち、
ああ、やっぱり頼んで良かったんだと心から思えてた。
本当にありがとう」と、余計な事をオマケにつけられてたそうでした。
笑ってしまいましたが。
お酒って人を円滑にするようで、
だいたい悪化させる話の方がおかしくも印象的。
これからも、ほどほどに楽しもうと思ってます。











