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再演不可能!2026年の「今」を描き出す舞台を見逃すな!


11月に豊橋で上演される新作舞台『僕らの時代じゃない』。開幕を前に、作・演出の三浦大輔、出演者の森田剛、鈴木杏、峯田和伸の4人による取材会が行われた。その模様をレポートする。


左から 作・演出の三浦大輔、出演の鈴木杏、森田剛、峯田和伸。


「この時代、このタイミングでしか上演できない台本。内容的に再演もできないと思います」
 1996年の演劇ユニット『ポツドール』旗揚げから30年。数々の舞台や映画で欲望、嫉妬、残酷さ、心の弱さといった人間の本質と葛藤を赤裸々なほどリアルに描き続けてきた三浦は、最新作に込めた思いをこんな強い言葉で表現した。
 森田剛、鈴木杏、峯田和伸。数多くの舞台で鮮烈な演技と個性を見せてきた3人は今回が初共演。三浦と縁の深い峯田以外の森田、鈴木は三浦作品に初参加だが、「ステージに立っているだけで惹きつけられる、3人のいい意味で凸凹したバランスがいい。キャスティングはすごくうまくいったと思う」と、三浦はこの配役に自信と手応えを語る。
 舞台はとある居酒屋。高校時代の同級生の結婚式に出席し、久々に再会した40代と思われる3人。売れない自主映画の監督で、実質バイト暮らしの菅原(森田)。俳優をあきらめ結婚したが別居、一人で子どもを育てている保育士の里美(鈴木)。バンド活動に挫折し、故郷に戻って会社員をしながら母の介護をしている今井(峯田)。
 同級生だが、特別仲が良かったわけではない。状況は一見、TV番組『ボクらの時代』のようだが、語り合われるのは決して懐かしい思い出話ではなく、40代となったそれぞれの人生や「世間」「時代」への思い。鈴木によれば「セリフでは現在の話しかしないので、ほっこりしたところはないですね。大体3人でバトって(バトルして)ます」。



三浦が舞台を居酒屋に設定したのは、「コンプラがない空間」だからだという。日々大量の情報が溢れるSNS。多様性とコンプライアンスに縛られる現代社会。だが居酒屋で直接顔を合わせた3人の間では、今後の関係を気にすることなく言いたい本音をぶつけ合える。40代の3人それぞれが抱える悩みや思いが交錯していく中から、なぜこの3人がここに集まったのか、物語の核心が浮かび上がってくる。
「40代は、時代の古い価値観と新しい価値観の狭間で考えが揺らいだこともあったが、50代になった今は、社会の制度や仕組みがどんなに変わっても人間の根本的な欲求は変わらないと思っている」。時代によって描く角度を変えながら人間の本質を見つめてきた三浦が、「一般の人」の目線から、2026年の「今」を舞台に映し出す。
 書かれたセリフは、演者たちの心にも響いている。森田はセリフの中に「こういうこと俺も思っていたのかも」と感じる瞬間があると言う。峯田もSNS社会への違和感を持つ今井を演じて「語っているのが自分なのか今井なのか、錯覚することがある」と語る。
「舞台上で延々続くのは言葉を使った殴り合い。普段から思っているけど大声では言えないことを言っていたり、自分に鏡を突きつけられているような気になる作品。でも
この3人だったら乗り越えられるな、って言う安心感もすごくある」と鈴木。
「今というタイミングで、生の舞台で見ていただくことでしか味わえない感覚の作品になった自負はあります。演劇は終われば無くなってしまうので、ぜひ劇場へ!」三浦がそう語る、2026年の「今」だからこそ生まれた再演不可の会話劇。舞台上の3人が繰り広げる言葉の殴り合いは果たしてどんな結末を迎えるのか。ぜひ劇場の客席で確かめてほしい。

◎Text/藤井真也

11/7 SATURDAY・8 SUNDAY【チケット発売中】
「僕らの時代じゃない」
◾️会場/穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール
◾️開演/11月7日(土)12:00、17:00  11月8日(日)12:00
◾️料金(税込)/全席指定¥11,500
◾️お問合せ/東海テレビ放送 事業部 TEL.052-954-107(平日10:00〜17:00)
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